留学といえば、ホームステイというイメージがある人も多いのではないでしょうか?
現地のご家庭に住まわせてもらうことで現地の生活をリアルに体験できるため、多くの留学生がホームステイを利用しています。

現地の食事を食べたり、ホストファミリーとおでかけしたり…ホームステイって楽しそう!
ホームステイは間違いなく人気の滞在方法の1つですが、他人の家にお邪魔するわけです。ホームステイ中は、マナーやルールをしっかりと守ることが超重要だと思いませんか?



自分の家に知らない人が泊まりに来ることを想像したら、マナーを守ってほしいと思うよね。
そこでこの記事では、3か国で3度のホームステイを経験している筆者が、『【留学前必見】ホームステイのマナーとルール!失敗しないためにできること』というテーマで記事を書いていきます。
ホームステイ前の心構え
ホームステイ中のマナー・ルール
ホームステイでよくあるトラブル
ホームステイは“ハズレ”もある!?
ホームステイにおすすめの持ち物
これから留学を控えている、留学に興味があるというみなさんの参考になれば幸いです。それでは早速見ていきましょう。
ホームステイってそもそもどんなもの?





ホームステイは知っているけれど、いまいち想像がつかない。
という方もいるかと思うので、まずはホームステイの概要について軽く説明します。
ホームステイとは、現地の家族が生活している家に泊めてもらうスタイルの滞在方法です。現地の知らない家族と一つ屋根の下で過ごすため、現地のリアルな生活およびその国の文化を体験することができます。
ほとんどの場合、ホストファミリーによって食事が提供されます。基本は3食ですが、お昼ご飯は含まれていないこともあります。
語学力の向上、異文化理解が深まることなどがホームステイのメリットとして挙げられています。
ホームステイをする前に覚えておきたい心構え3つ


ホームステイとは何かがわかったところで、ホームステイ前の心構えを3つ紹介します。
【心構え①】期待のしすぎは要注意



ホームステイで美味しいご飯を食べてホストファミリーと仲良くなって…めっちゃ楽しみ!
とワクワクしている人も多いと思いますが、実は期待のしすぎは要注意です。
ホームステイの質は、ホストファミリーに大きく依存します。中にはあまり待遇のよくないホストファミリーがいるのも事実です。
ご飯がおいしくない、ホストファミリーがほとんど家にいない、ルームメイトが誰もいないなど、「思ってたのと違う…」と感じる可能性も多いにあります。
さらに、お金のためにビジネスでホストファミリーをやっている人もかなり多いです。寂しいですが、全員が全員あなたを大歓迎してくれているわけではないということを理解しておきましょう。
【心構え②】ホームステイはホテルではない!
これはよくやってしまいがちな勘違いですが、ホームステイはホテルではありません!
ホストファミリーの消耗品や物を勝手に使わない
部屋の掃除やベッドメイクは自分で責任を持って行う
家の中で好き勝手何でもしていいわけではない
など、人の家に住まわせてもらっているという意識を忘れずに過ごしましょう。



お金を払っているとはいえ、ご飯を作ってもらったら感謝すべきだし、ホストファミリーを手伝うこともすべきだと私は思います。
【心構え③】異文化へのリスペクトを忘れない!
ホームステイをしていると、日本とは全く異なる文化に触れることもあると思います。
中にはちょっと驚くようなものもあるかもしれませんが、相手の文化を否定せずにリスペクトの気持ちを忘れないことが大切です。



ベジタリアンやヴィーガンの人がいたり、宗教上の理由からNG事項があったりと日本人としては珍しく感じることもあります。
さらに、私の住んでいるカナダは移民の数が非常に多いです。例えばカナダの統計局の2021年の発表(Focus on Geography Series, 2021 Census – Vancouver (Census metropolitan area))によると、バンクーバーの人口の41.8%にあたる1,089,180人が移民であるとされています。
このことからも、様々な国の文化が集まっているということが分かるのではないかと思います。
ホームステイを快適に過ごすためのマナー・ルール


それでは今回の記事の本題、ホームステイのマナーやルールを紹介していきます!
マナーを守ってホストファミリーと仲良く過ごし、楽しいホームステイにしていきましょう!
ハウスルールを守る
ホームステイでは、ホームステイ先ごとに様々なハウスルールが存在します。
洗濯やお風呂の時間制限
食事の要・不要の連絡時間
家の中で入ってはいけない場所
宗教上のルール(特定の肉類の持ち込み禁止など)
消灯時間
なかには厳しすぎると思うルールもあるかもしれませんが、よっぽど常識外れではない限りルールは守るようにしましょう。



私が経験したなかでは、「シャワーは8分で済ませること」というものがありました。1か月だったので耐えられましたが、ちょっときついですね。
余りにも理不尽なルールがある場合は、ホストファミリーと話し合うようにしましょう。
ホストファミリーのものを勝手に使わない
シャンプー、ボディソープ、コスメ用品、洗濯洗剤など、共用スペースにおいてあるからといってホストファミリーのもの勝手に使ってはいけません。



使ってもいい消耗品はハンドソープくらいかな。
さらにタオルやヘアドライヤーなど、ホストファミリーの家のものを使う際は必ず許可を得ることが大切です。
消耗品や使用頻度の高いものは、自分で準備するようにしましょう。
洗濯は基本的に週1回
日本では頻繁に洗濯をしますが、特に北米や欧米では洗濯は週に1回程度のことが多いです。
洗濯機が大型で1度に大量の洗濯物を処理できること、乾燥機を使うので洗濯が早く終わること、汚れていない衣類は使用済みでも洗濯しない人が多いことなどがその理由として挙げられます。
ホームステイでは、洗濯の頻度はホストファミリーによって決められている場合が多いです。
ホストファミリーの洗濯のタイミングで一緒に洗ってもらえる
週に1回自分の好きなときに洗濯を回していい
洗濯回数に制限はないが、洗濯をするたびに毎回お金を払う
などルールは家によって様々です。
そのため、下着類は必ず最低でも1週間分は用意しておきましょう!



私は10日間洗濯できなかったことがあり、現地で下着を買った経験もあります(泣)
なお乾燥機は強力なので、日本のおしゃれな服は乾燥機に対応していない可能性もあります。洗濯のことも考えて、持って行く服を選びましょう。
積極的にコミュニケーションを取る
分からないことは聞く、疑問点は解決するまで話し合うなど、ホストファミリーとしっかりとコミュニケーションを取りましょう。



英語が苦手だから話すの怖い…何言ってるかわかんないし。
と思う人もいるかもしれませんが、ホストファミリーもあなたが英語勉強中の留学生であることは知っています。英語力を鍛えるためにも、コミュニケーションは大切です。



私自身も洗濯機の利用方法がよく聞き取れず曖昧にしたところ、使い方を間違えて怒られたことがあります…。わからなくても適当に返事をしないこと!!
他にも、食べ物の好き嫌いなどの自分の意見もはっきり伝えましょう。日本人は我慢してしまったり遠慮してしまったりすることが多いですが、多くの場合素直に気持ちを伝えるほうが喜ばれます。
嫌なことは嫌、やりたいことはやりたいと正直に話すことで良い関係性が築けると思います。
整理整頓・簡単な掃除はこまめに行う
ホームステイ中は、ホストファミリーの家の部屋を与えられます。が、ホテルではないためホストファミリーがあなたの部屋に普通に出入りすることもあります。
その際部屋がぐちゃぐちゃだとちょっと申し訳ないですよね…。



私はベッドメイクをするという発想が全くなくて、ある日部屋に戻ったらホストマザーが完ぺきにベッドメイクをしてくれており、恥ずかしくなりました…。
また、自分が食べた後の皿洗いを申し出たり、部屋のごみをまとめて置いておいたりなど、お客様気分ではなく、家族の一員のような気持ちで生活することがおすすめです。
ホームステイでよくあるトラブルは?


ホームステイでは実はトラブルもつきものです!
ここでは滞在中のトラブルを少しでも避けられるよう、よくあるトラブル事例を3つ紹介していきます。
ホストファミリーのものを壊す・傷つける
ホームステイをしていると、うっかり家のものを壊してしまうこともあるかもしれません。私が聞いたなかでは、
- トイレを詰まらせてしまった
- ヘアアイロンで壁を焦がしてしまった
などのケースがありました。
何かトラブルを起こしたら、まずはすぐにホストファミリーに報告しましょう。あとからバレるとさらにややこしいことになります。
海外旅行保険の種類によっては、物損もカバーされることがあります。賠償責任補償というもので、家の備品を壊した場合にも適用される場合があるので、気になる場合は加入しておくことがおすすめです。
また、利用した留学エージェントや学校の担当者などにも連絡を入れましょう。
英語が理解できずルールを破ってしまう
英語が理解できず、うっかりルールを破ってしまったという例もあります。
- 門限の時間が聞き取れず門限を破ってしまった
- してはいけないと言われていたことをしてしまった
など、言葉が原因で起こるトラブルは色々とあります。
この場合は、理解できなかったことを伝えしっかり謝りましょう。悪気があったわけではないので、大抵の場合一度なら許してもらえるものです。
理解が曖昧な場合は自分で勝手に推測せず、誰かにちゃんと確認してから行動すると安心です。
無断で外泊をする、人を呼ぶ
ホストファミリーに無断で外泊をしたり、ホームステイ先に人を呼ぶことは絶対に禁止です。
無断で外泊することは、ホストファミリーが留学生の安全に関する責任が取れない点、食事の準備をどうしたらいいかわからない点、留学生がどこにいるのかわからないことはホストファミリーの安全にも影響する点などから禁じられています。



無断外泊はホストファミリーとの信頼関係を裏切る行為なのだ!
さらに、ホームステイ先はあなたの家ではないので、勝手に友達などを呼んではいけません。こっそり部屋に入れたり、誰もいないからといってリビングに入れたりするのはNGです。
“ハズレ”のホームステイも多い?我慢せずステイ先を変更しよう


いわゆる“ハズレ”とされるホームステイも少なくないのが事実です。
なかには「ちょっとくらい我慢するべき」というものもありますが、「これはちょっと暮らせない」というレベルのひどいものもあるようです。例えば、
- 食事が提供されない、あまりにも量が少ない
- ホストファミリーが一切英語を話さない
- ホストファミリーからのセクハラや暴力行為がある
- ホストファミリーによる物品の盗難がある
- トイレやシャワーの利用制限が厳しすぎる(夜間のトイレ禁止など)
というような、驚きのホームステイ先が存在しているのです。
ホームステイ先がひどかった場合、留学エージェントに連絡をして迷わずホームステイ先の変更をしましょう。
ホームステイにおすすめの持ち物


最後に、私の経験をもとにホームステイのために準備しておくといい持ち物を紹介します。
- 最低1週間分の下着
-
洗濯の頻度が少ないので、下着は多めにあるといい
- 洗濯ネット
-
他の人の洗濯物と混ざらないように、特に下着類を入れるため
- タオル
-
バスタオルと小さめのタオルを用意しておく
- シャンプー・ボディソープ
-
トラベル用の小さいものが便利
- 簡単な日本食
-
インスタント類やお米のパックなど、日本食が恋しくなったとき用とホストファミリーにあげる用
- 勉強道具
-
ホームステイ中けっこう暇なのと留学中でも英語の勉強は必須
- お土産
-
日本らしいお土産で最初の印象アップ(必須ではない)
お土産を持って行く場合は、日本らしい食べ物がおすすめで、特に海外でも人気のある抹茶味や味噌汁は定番です。
また、カステラなどの焼き菓子系も抵抗なく食べてもらえるお菓子でしょう。



私の定番はキットカットの日本限定味!あとは抹茶バウムクーヘンも受けがよかった。
【まとめ】マナーを守ってホームステイをもっと楽しくしよう!


というわけで、『【留学前必見】ホームステイのマナーとルール!失敗しないためにできること』というテーマで記事を書きました。
ホームステイは現地の家族の家にお邪魔するものなので、マナーを守って過ごすことが大切です。ホームステイ中は“家族の一員”という意識を持って行動するようにしましょう。
- ハウスルールを守る
- ホストファミリーのものを勝手に使わない
- 洗濯は基本週に1回
- ホストファミリーと積極的にコミュニケーションを取る
- 整理整頓・簡単な掃除はこまめに行う
などのマナーを守り、楽しいホームステイを過ごせるようにしていきましょう!
ただし期待のし過ぎには要注意かもしれません。
みなさんの留学を応援しています。ここまでお読みいただきありがとうございました。