TOEICという英語資格があります。
国際的なコミュニケーションの場で必要とされる英語能力を評価する民間資格です。試験内容は全200問で、リスニングが45分で100問、リーディングが75分で100問の合計2時間で解き切るマーク式の試験です。
TOEICは、社会人の『ビジネスに特化した英語力』を公平に測定する指標として非常に人気があり、企業にお勤めのビジネスマンは勿論のこと、現在では、下は高校生から上は大企業の部長まで受験する英語資格になっています。
TOEICは、合格不合格で判断される単純な試験ではなく、自身の英語力に基づいて10点~990点の間でスコアが出るようになっています。分かりやすく言うと、ボーリングのスコアのような感じで、英語力が高い(ボーリングが上手い)人ほど高得点が出る仕組みになっています。
さて、今回はTOEICの値上げについてのお話をします。
TOEIC高いよ最近!!
ほんと高いね。。。
TOEIC高いよ最近はTOEICのみならず、コロナ以降物価が値上がりしている状況で、多くの人が悩んでいる状況かと思います。
昔は今ほど英語資格試験の値段も高くは無かったのですが、ここ最近で一気に上がってきた印象です。消費税の増税もありますし、なかなか大変な時代になってきていると感じます。
この値上げがいつまで続くのか、我々ができる対処法は何かあるのか、知りたい人は多くいると思います。
ということで今回は「TOEIC受験料の値上げはいつまで続く!?値上げの推移とその理由や今後の予想まで徹底解説します【対処法アリ】」というテーマで解説を行っていきます。
TOEICの受験料が7,810円に値上げ
ちょっと前に、TOEICを運営する国際ビジネスコミュニケーション協会がTOEIC Listening & Reading公開テストの受験料の値上げを発表したことは記憶に新しいかと思います。以下公式HPから確認できます。
受験料はこれまでの6,490円から1,320円値上げの、7,810円となります。
実はTOEICの値上げは今回だけではありません。
以前、2019年にこんな記事を書きました。
この時もかなりの悲報だったのは間違い無いのですが、今回もかなりの悲報です(笑)
上記で解説しているように、2020年4月にも5,725円から6,490円に値上げされています。2020年3月から2021年4月までの1年間の間に2度も値上げが行われ、受験料は5,725円から7,810円に2,085円値上げされています。
またTOEICには、お得な割引制度があります。
これを「リピート受験割」と言って、一年後の同じ時期にTOEICを受けると受験料が少し安くなるというものです。
リピート受験割引の受験料も、これまでの5,846円から1,304円値上げして7,150円になりました。
TOEIC Listening & Reading 公開テスト | 改定前の受験料 | 改定後の受験料 |
---|---|---|
~2021年9月12日 (~第276回・第277回) | 2021年10月3日~ (第278回・第279回~) | |
受験料(税込) | 6,490円 | 7,810円 |
リピート割引受験料(税込) | 5,846円 | 7,150円 |
リピート割引金額(税抜) | 585円 | 600円 |
今回値上げされたのは公開テストのみで、IPテストやTOEIC Bridgeは影響なしです。
かろうじてIPとブリッジは助かっている。。。
TOEIC値上げは2021年10月から
TOEIC Listening & Reading公開テストの値上げは、2021年10月(第278回・第279回)実施回からです。
また公開テスト団体一括受験申込の値上げは2022年4月の実施回から適用されるとのこと。
2021年4月8日現在、2021年10月までには全9回のTOEIC Listening & Reading公開テストが実施されます。値上げ前に受験しておきたい方は、早めに申し込みをする必要がありそうですね。
これを考えると受けられるうちに沢山受けておくのが良さそうです。
TOEIC受験料値上げの推移一覧
過去のTOEIC値上げの推移は以下のようになります。
値上げが続いているTOEICですが、大昔は実は値下げが行われたこともあるのです。2009年9月13日の試験から、600円値下がりして5700円になったのです。理由としては「儲けすぎ」が原因と言われているようです。
国際ビジネスコミュニケーション協会は、過去、値下げの理由を「今年で30年を迎え、これまで多くの方に受験いただいたことで協会の安定的な運営が見込めるようになったこと」と説明していました。
しかし、そんな昔の話をしていても仕方がないので、直近の受験料にフォーカスを当てて検討しましょう。
直近のTOEIC受験料の値上げ推移は以下のようになっています。
期間 | 受験料 |
---|---|
2014年4月~2019年9月 | 5,725円 |
2019年10月~2020年3月 | 5,830円 (105円UP) |
2020年4月~2021年9月 | 6,490円 (660円UP) |
2021年10月~ | 7,810円 (1,320円UP) |
だいぶ値上がりしましたね。
1回美味しいご飯が食べられるくらいには値上がりしました。
TOEIC受験料値上げの背景
特に、今回のTOEIC受験料値上げの背景には何があるのでしょうか。
やはり何と言ってもコロナウイルスが挙げられると思います。特に直近はコロナで完全に運営が停止していた期間もあり、協会側も完全に収入が途絶えていた空白の時間が存在します。
緊急事態宣言が発令され、日本経済にも大きな打撃が加わりました。
コロナによるTOEICの中止に関しては過去、当メディアでも散々まとめてきました。
さすがにコロナもようやく収束してきたわけなのですが、今度は会場の設備、いわゆるハード面での問題が浮上してきているものと思われます。テスト実施に関する費用(資材の運搬費、制作費、実施監督者などの人件費)が高騰しているとのこと。
また、最近ではこれに加えて新型コロナウイルスの感染予防策実施に伴う資材・人件費、会場借用料、運営方法変更やセキュリティ対策に伴うシステム費用などが増加しており、尚且つ会場自体も増やし、一日に二回受験可能になるなどその運営費が増加しているのは目に見えています。
直近で受験していても、何百人も入るような大きな会場が徐々に減ってきているような印象を受けます。実際に新型コロナウイルスの影響で試験会場に大勢を収容することが難しく、人数を制限しての試験が実施されてきました。特にホテルや貸し会議室などでの受験が増えているようです。
試験会場に収容できる人数が限られる中、少しでも多くの方にTOEICを受験してもらうために、TOEICを午前の部と午後の部の2部に分けて実施している以上は、単純に考えても倍近くの費用はかかっているものと思われます。特に会場拘束費用がそれにあたります。検温システムや会場内の消毒、座席配置の見直しなども同じく原因の一つでしょう。
これらが原因で会場借用料、感染予防策実施に伴う資材・人件費、運営方法変更やセキュリティ対策に伴うシステム費用等が増加し、今回の値上げに至ったということです。
実は大人気英語資格「英検」も受験料を値上げしている
TOEICが値上げされるのなら、TOEIC以外の英語資格試験を受けようと考える方も多いはずです。しかし同じく新型コロナウイルスの影響で、あらゆる試験が値上げを余儀なくされています。
理由もTOEICと同じで、会場借用料の増加や、感染予防策実施によるコスト増加によるものと思われます。
例えば英検も2021年度の受験料の値上げを発表しています。級によって値上げの幅は異なりますが、例えば英検1級は、10,300円から12,600円に2,300円値上げされているような状況です。
当メディアでも過去英検の受験料に関しては特集してきましたが、再度値上げされたのです。
これは社会全体として仕方がないのかもしれません。
何も英語資格に限った話ではなく、実際にほかの資格(社労士など)も受験料が値上がりしているようで、どこもかしこも値上げです。
私たちに何かできることはあるのでしょうか。対策があればその方法を知りたいですよね。
実際に以下のような対策が可能です。
TOEICの受験料値上げへの対処方法
TOEICの受験料値上げに対して、どのような対処ができるのでしょうか。代表的な3つの対処方法について解説します。
その前に、ほかの主要英語資格の受験料を見てみましょう。
こちらの通りです。
英語力測定試験 | 受験料 |
TOEIC Listening & Reading 公開テスト | 7,810円(税込) ※値上げ後 |
TOEIC Speaking & Writing Tests | 10,450円(税込) |
英検(2級)/個人申込 | 9,700円(税込) |
英検(準1級)/個人申込 | 10,700円(税込) |
英検(1級)/個人申込 | 12,600円(税込) |
IELTS | 25,380円(税込) |
TOEFL iBTテスト(通常) | US$245 (約26,950円) US$1=110円で換算 |
ケンブリッジ英語検定 | 試験の種類(5段階)により、9,900~25,850円(税込) |
これを見て思うことは、TOEICだけがやたら高いわけではない、ということです。
むしろTOEICは安い方で「コスパ」の面から見ると非常に優れているのかもしれませんね。
さらに私たちができる対策もあります。
①リピート受験割引を使う
第244回~第248回 (2019年10月~2020年3月) | 第249回~第277回 (2020年4月~2021年9月) | 第278回~ (2021年10月~) | |
---|---|---|---|
受験料(税込) | 5,830円 | 6,490円 | 7,810円 |
リピート割(税込) | 5,186円 | 5,846円 | 7,150円 |
まずは冒頭でも述べたようなリピート割を使うということです。
リピート受験割引とは、TOEIC SQUAREから同じIDを使ってTOEIC L&R公開テストの受験申し込みをすると、1年後の同月から3ヵ月間に実施のテストのうち、1回を割引価格で申し込めるサービスです。
今年8月に受験したら、来年の8月~10月に受験する際に割引が適応されるということです。
基本的に毎回のようにTOEICを受験するトーイッカーの方々はこれを利用して他の人よりも安く受験しています。
申し込みは通常の申し込みと同じ手順で、対象者には自動的に割引価格が適用されるようになっています。
特にスコア結果に対して焦っていない方は是非こちらを検討してみましょう。ベストな方法です。
CASECを活用する
その他、CASECを受験するという方法があります。
キャセックとは、インターネット上で自分の都合にあわせて24時間いつでも受験できる、次世代型の英語能力判定テストになっています。オンラインで24時間受験できることが最大のメリットですね。場所と時間に縛られずにTOEICの受験が可能です。
CASECなのですが、CAさんの受験の際によく使われている英語資格です。CASECのスコアは、TOEICのスコアとある程度の相関関係にあるため、TOEICの受験の一部をCASECに替え学習状況を確認することもできるのです。
これによって、TOEICのスコアのおおまかな目安が把握できます。
CASECの受験料は1回あたり3,667円(税込)ということで、TOEICと比較しても半額以下の値段になっています。何回も何回もTOEICを受けるのであれば、一度CASECで自分の実力を再認識してみることをおすすめします。
これがTOEICと相関が高いCASECを利用して、TOEICの受験回数を抑える方法です。
可能であれば賛助会員制度やIPテスト(団体特別受験制度)を利用する
また、TOEICIPテストを受験するのもひとつの方法です。
もしあなたが何かしらの学校・団体や英語スクールに在籍しているのであれば、このTOEICIPを受験できる可能性が高いです。
上記で述べたように、所属する会社や学校などによっては、賛助会員制度やIPテスト(団体特別受験制度)を利用して受験することが可能で、例えば賛助会員制度を利用すれば、TOEICの公開テストを6,710円(税込)で受験できるため、通常の受験料より1,100円安くなります。
また、IPテストは団体によって費用が変わってしまうものの、通常より安く受験できる点が最大のメリットです。
ただし、デメリットもあります。
それはIPテストのスコアは公式認定証が発行されないということです。正確に言うとスコアレポートというものになります。就活や転職で使いたい場合、履歴書にスコアを記載したい場合や履歴書の提出先で認定証の提示が必要な場合は、個人での受験をおすすめしています。
社内での昇進に使うだけであれば、公式認定証が要らないケースもあります。
TOEICの受験料を無駄にしないために
TOEICの受験料を無駄にしないためには、どうしたらいいのでしょうか。
大事なことはいくつかあります。
絶対に遅刻をしないこと
まずは絶対に遅刻をしないことです。
一度受験すると決めたら頑張って受験をしましょう。もし仮に遅刻をしてしまうと完全に受験料が無駄になってしまいます。
私も、申し込んでしまったのにどうしても気分が乗らず、「今日はいいや。。。」と欠席してしまったことが過去に2回ほどありました。そのような場合、後で必ず後悔することになってしまいます。
試験本番は余裕を持って到着するようにし、遅れそうになったとしても諦めずに頑張って走りましょう。
ギリギリの入室になったとしても、大抵の場合は入れてくれますから。
モチベーションの維持のため明確な目標を設定する
まずTOEIC受験の明確な目標を設定することが必要です。
あるいは、完全にTOEICを趣味にしてしまうのも方法の一つかもしれません。私は完全に趣味になってしまっており、定期的にTOEICを受験しています。
あなたがなぜTOEICの勉強をするのか、どのくらいの点数を目指すのかを明らかにすることは、モチベーション維持の観点からも大切になってきます。
TOEICは受け続けていれば必ず結果が出てくるものになります。
諦めずに目標を設定して高みを目指しましょう!!
受験日を決め、逆算して勉強計画を立てる
受験の動機と目標が決まったら、次は勉強計画を立てる必要がありますね。
闇雲に努力してもなかなかうまくいきません。ポイントは逆算して考えるということです。
受験日を決めないままでいると、結構だらけてしまい、気が緩む原因になってしまいます。早ければ3か月先、遅くても1年以内に受験日を設定し、その受験日に向けて勉強するとよいかもしれません
当メディアでも、TOEICの試験日程や結果発表日をまとめていますのでぜひ参考にしてみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
本日は「TOEIC受験料の値上げはいつまで続く!?値上げの推移とその理由や今後の予想まで徹底解説します【対処法アリ】」というテーマでお話をさせて頂きました。
TOEICの受験料は新型コロナウィルスの影響によって、2021年10月(第278回・第279回)実施回から1,320円値上がりし、7,810円(税込)となりました。
ただ、TOEICの受験費用は他の英語力を測定する試験と比較すると割安です。
逆にそれだけのお金を出すんだから!とモチベーションの維持に使えればそれは素晴らしいことです。
1,300円の値上げで目標を投げ出さずに、逆にモチベーションを高めて目標を達成しましょう。
当記事が皆様の参考になれば幸いです。
最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
【最後に】TOEICを頑張るあなたにオマケ情報!
TOEICは楽天ポイントで決済できるって知っていましたか?
年会費永年無料の楽天カードを入手して楽天ポイントを貯めることで実質無料で受験ができます。
玄人はもうTOEICにお金を払わずに受験しているのです。
あなたは毎日の支払カードを「楽天カードに集約するだけ」で、まるで魔法がかかったかのように今後TOEIC一切お金は必要無くなります。