TOEICという試験があります。
TOEICは、社会人の『ビジネスに特化した英語力』を公平に測定する指標として非常に人気があり、企業にお勤めのお父さんお母さんは勿論のこと、現在では下は高校生から上はおじいちゃんおばあちゃんまで受験する英語資格になっています。
この記事を読まれている皆さんは、恐らく先日のTOEIC公開テストを受験された方々であろうと思います。まずはTOEICの受験、大変お疲れ様でした。毎回のように受験されている方であれば大体把握されているかと思いますが、初めて受験された方などは、結果が返ってきたけれども、『この公式認定証に書いてあるスコアに有効期間はあるの!?』と思われている方も多くいらっしゃるかと思います。
そこで今回は『TOEICの結果に有効期間は存在するの!?巷に溢れる『スコア2年有効説』の真相を暴きます!!』というテーマでお話していきたいと思います。よく、『TOEICのスコアは2年間しか有効じゃないよ!』という声を聞きます。
これは果たして本当なのでしょうか。本日は当サイトと一緒にその真相に迫りましょう!
- TOEICスコアの有効期間が知りたい方
- TOEICのスコアを学校や会社などで活かしたい方
- 一生モノの英語資格に興味のある方
【もう結論】TOEICに有効期間など存在しない
今回はいきなり結論に入ってしまいますが、TOEICに有効期間など存在しません。
これを聞いてびっくりされた方もいるかもしれません。その人は日頃から周りの人や先生に『TOEICは2年しか有効期間ないから』という真っ赤な嘘を聞かされているのでしょう。現実は、思ったよりも甘く、有効期間は一生です。どんなお偉い先生が期限があると言おうがなんだろうが、TOEICには有効期限は存在しません。
従って、10年前に900点を取得した証拠があるのであれば、10年後も同じように履歴書にTOEIC900点と書くことが可能なのです。これはインチキでも嘘でもなんでもありません。
世間では一般的に『2年説』が有名
一般的に一番多く聞く間違いが、先程も言った通り『2年間』というものです。この間違いがどこから始まったのかについては、これという原因は無いと思われますが、なぜか世間ではこの2年説が有力視されているのです。
この理由については後ほど検討しますが、2年間と聞くとちょっと焦ってしまうかもしれません。せっかく受験して良いスコアを取れたのに、2年でその効力が切れてしまうのであれば、残念であることはこの上ありませんし、虚しさも感じます。実際に私も最初にこの話を聞いた時は、『そんなんだったら一生受け続けなければいけないのか!!』と怒っていた記憶があります笑
今になってみればTOEICは趣味になっており、毎回のように受験しているわけですが、当時はスコアの証明のためにずっとこれを受け続けなければいけないという偽りの現実に直面し、嫌になっていました。
2年だけって、ずっと受けるんかいな。。。
TOEICは一度受験すれば一生有効な資格
しかし、前述のように、TOEICは英検や国連英検、通訳案内士と同じように有効期間が存在しないため、一度受験して獲得したスコアというのは一生有効な資格になります。
論より証拠で、公式サイトにもその旨の記載があります。
スコアレポートに有効期限はないし、公式認定証にも有効期限がないことを運営元がしっかりと明言しています。このことから、2年しか有効でないというのは根も葉もない『真っ赤なウソ』であるということです。
これによって私たちは安心してTOEICを受験することができます。一度獲得したスコアは失効されるわけではないので、ちゃんと最高得点というものを確保しながら、より高みを目指してスコアの更新を狙っていけるのです。
では次に、なぜ人々の勘違いが後を絶たないのか考えてみましょう。
TOEICの有効期間に関して、なぜ勘違いが後を絶たないのか
ここまで公式サイトでも有効期限が無いと謳っているにも関わらず、どうして人々の勘違いは後を絶たないのでしょうか。主に理由は二つあるように感じます。
理由① TOEFLのスコア有効期間が2年である
まず一つは、TOEICに似た名前のTOEFLのスコア有効期間が2年間である、というものが挙げられるでしょう。普段から英語学習を頑張っている人にとって、TOEICとTOEFLが全くの別物であることくらい常識中の常識なのですが、結構知らない人は知らないのがこのTOEICとTOEFLです。
TOEFL®テストのスコア有効期間は、テスト日から2年間です。
ETS作成の受験要綱(Bulletin)によると、英語力は比較的短期間で変化することがありえるため、2年以上前のTOEFL®テストのスコアを有効なものとして提出する、もしくは正確な英語力を反映したものとして使うことはできないと記載されています。テスト日から2年経過すると、受験者はMy TOEFL Home上でそのスコアを確認することができなくなり、Official Score Reports及びTest Taker Score Reportの発行もできなくなります。2年以上前にTOEFL®テストを受けた方でスコアを提出する必要のある受験者は、再度テストを受けていただく必要があります。
引用元:TOEFL公式サイト
このように、TOEFLでは、2年以上前のスコアを有効なものとして各機関に提出することはできません。2年以上が経過すると、スコアの確認もできなくなり、スコアレポートの発行もできないようになります。従って、2年以上経ってしまうと、受験者はスコアを獲得するために再度受験しなければならないのです。
個人的には、これがTOEICスコア2年有効説の一番の原因だと思っています。TOEICのことをTOEFLと勘違いして有効期間が2年間だと思っているケースは多くあります。同じETSが作っていますし、ロゴも似ているので間違えてしまうこともあるかもしれませんね。
しかし、何度も言いますが、TOEICにスコアの有効期限というものはありません。
理由② 公式認定証の再発行が2年以内
もう一つの理由が、TOEICの公式認定証の再発行が2年以内しかできないということに基づくものだと思います。通常、TOEICの受験後は約1ヶ月で公式認定証というものが届きます。届かない場合は下の記事をご覧下さい。
この公式認定証は、紛失などの理由で再発行することができます。その期限が2年以内なのです。
この公式認定証の再発行期間が2年間であることから、スコアの有効期間も同じように2年間であると考えてしまったのだと思われます。しかし、何度も繰り返し言いますが、TOEICにスコアの有効期限というものはありません。
ただ、有効期間が無いからと完全に安心しきってしまうのは要注意です。これからお話することのように、各提出機関がそれぞれ独自の有効期間を設定している場合があるからです。
事実上の有効期間は存在する
ここまで、TOEICには有効期間というものは存在しないとお話してきましたが、事実上の有効期間が存在するケースもあります。それは主に次の3つのケースです。
一つずつ見ていきましょう。
A. 大学入試・大学院入試等の入学試験の場合
まずは、大学入試や大学院入試等の入学試験の場合です。こういった学術期間にアプライする場合に提出するTOEICのスコアには、事実上の有効期間が設けられていることが多いです。
例えば、東大で例を出してみましょう。2018年度(平成30年)の東大院では次のように出ています。
9 . TOEFL、TOEIC、IELTS のスコア専攻により、TOEFL、TOEIC 又は IELTS のスコアシートの提出が必要な場合があります。TOEFL、TOEIC 又は IELTS のスコアシートは、入試日程Aの場合は平成 27(2015)年9月1日以 降に受験したもの、入試日程Bの場合は平成 28(2016)年2月1日以降に受験したものでなければな りません。
引用元:2018年度東京大学大学院新領域創成科学研究科 修士課程学生募集要項
このように、直近で約2年前後の範囲で受験したTOEICのスコアしか認めていないことになります。学校側としては、受験者の英語力をしっかりと評価したいですし、リアルタイムの実力を考慮したいのが普通ですから、このような期間制限を設けていても何ら不思議ではありません。
別に東大に限ったことではありません。最近では多くの私立大学も入試に資格試験での評価を導入してきていますが、やはり同様に直近でのスコアが求められます。従って、あまりにも前に取得したスコアでは出願ができないことになるので注意が必要です。
B. 企業へのエントリー(就活・転職)の場合
企業へのエントリーの際も、事実上の有効期間が存在します。現在就職活動中の大学生の皆さんや転職をお考えの方は注意が必要です。
通常、行きたい企業に応募する際は、エントリーシートというものを書くのですが、その際に資格欄に自分の持っているものを書くシーンがあります。その時に、『取得年月日』を記入しなければいけないことが多々あります。もちろん、所持資格だけを書けば良いこともありますが、履歴書を含めて『いつ取ったのか』を企業は把握したいと思っているケースが多いです。
また、大学受験・院試などと同様に、『〇〇年以降に取得したものに限る』といった指定をしてくる場合もあるので、その意味である程度の有効期間の縛りはあると見て良いでしょう。
C. 学校や企業で奨励金や資格手当をもらう場合
学校や企業で奨励金や資格手当をもらう場合も同様です。例えば、大学の奨励金であれば、年度毎の集計になるのが通例ですので、その該当年度のうちに受験して申請をしなければなりません。単位取得の場合も同様でしょう。
例えば、その大学の入学前にTOEICを受験していて、700点を取得したとします。しかし、そのスコアを持って大学に入ったところで、すぐに奨励金がもらえるかというとそうではなく、やはりその年の受験が必要になります。
また、企業で資格手当という名の報奨金を貰う場合も同様です。
資格手当も申請期間がちゃんと存在し、なんでもかんでも手当がもらえるわけでは無いので注意が必要です。特に、会社の場合は、『いつからいつまでに取ってください』といった指定があるときもあります。
このような状況ですので、事実上の有効期間が存在すると言っても良いかもしれません。
2年に一度は受験することが望ましい
このような理由から、TOEICはどのくらいの頻度で受験すれば良いのかという問いに一つの答えが生まれます。それはやはり『最低2年に1度は受験する』というものです。面倒くさがりの人間にとっても、2年に一度であれば受験できないこともないと思います。
TOEICのスコア自体は半永久的に有効であるものの、公式認定証の再発行が2年でできなくなってしまったり、オンラインでの結果確認が2年でできなくなってしまうことから、2年は一つの区切りであると思います。
また、実際の英語力という観点からも、常に自分の客観的な英語力を証明するために何年も前のものではなく、出来るだけ直近のスコアを持っておくのが望ましいことは間違いありません。
このような理由から、最低2年に1回のペースで受験をしていれば再発行の際も大丈夫かと思いますし、2年前くらいのスコアであればそんなに昔のスコアであると思われませんので、転職等でもしっかり使えると思います。これが10年前のスコアとかになれば話は別ですが、2・3年であれば気にする必要は無いのです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
本日は『TOEICの結果に有効期間は存在するの!?巷に溢れる『スコア2年有効説』の真相を暴きます!!』というテーマでお話させて頂きました。巷にはTOEICスコア2年有効説が蔓延っていますが、実際にはTOEICに有効期間というものは一切存在せず、死ぬまで有効なスコアなのです。
しかし、企業にエントリーする際や入試の際はその有効期間に『制限』がかけられるケースがあるということです。もし、過去に受験したTOEICから時間が経っている場合、心配なようであれば再度TOEICを受験しておくのも良いかと思います。
ただ、いずれにせよ、一度取得したTOEICのスコアはずっと有効ですので、そのスコアを胸に抱きつつ、これからも英語学習を日々頑張っていきましょう!!
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
【最後に】TOEICを頑張るあなたにオマケ情報!
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