スカイマークという航空会社があります。
英語では Skymark Airlines と表記し、全日空のANAや日本航空のJALと同じように、SKYのスリーレターで親しまれています。以前はスカイマークエアラインズと呼んでいましたが、『スカイマーク』に商号変更しています(英文表記はそのまま)。
スカイマークは、機体に描かれた星のマークが特徴のエアラインです。ジェットスタージャパンも重厚な星のマークが特徴ですが、スカイマークのポップな感じも有名ですね。スカイマーク株式会社は、日本航空・全日本空輸に次いで国内第3位の規模を誇る航空会社です。スカイマークは他の中堅エアラインやLCCと比べて『羽田空港』というドル箱路線の発着枠を多く持っているのが特徴で、羽田の他は神戸空港を拠点にしてます。
よく、スカイマークをLCCだと思っている人がいますが、LCCではなく『中堅エアライン』という言い方をします。スカイマーク当局は『第3極』という呼び方を頻繁にします。機内でもキットカットを配ってくれたり、ネスカフェとコラボしているので、ホットコーヒーをもらえたりするのが特徴です。フルサービスキャリアではないものの、LCCほどコストを削っているわけでもありません。
さて、CAと英語力の関係性に関するシリーズでしたね。
これまで多くの航空会社における客室乗務員に求められる英語力について考察してきました。
航空会社の就活でも通常の就活と同様です。当たり前のようにエントリーシートを提出し、そこにTOEICのスコアの記入する欄があります。『客室乗務員を目指しているけど、あまり英語は得意ではない』そんな方もいらっしゃると思います。
CA就活のために準備をしておきたいけど、具体的に何点を取得しておけば良いか分からないといった方の為に、本日は『【SKY】スカイマークCA内定に必要なTOEICの点数は何点!?第三極を目指す航空会社の英語力要件とは【新興】』というテーマでお話しようと思います。
国内規模第3位のエアラインのCAに求められるものはどのくらいでしょうか。
スカイマークのCA内定に必要なTOEICスコア
通常の就職活動においては、TOEICのスコアはあったらあったで有利になりますが、基本的にポテンシャル採用になるので必須ではありません。しかし、これが『航空業界』となると話は別になってきます。
航空業界と言えば、皆さんのイメージの通り『英語』が必須の世界になってきます。従って、TOEICは『あったら有利』というよりむしろ『足切り』として使われることが多く、一定のスコアを持っていないとそもそも応募すらできないケースが多々見られます。
今回はスカイマーク航空CA(客室乗務員)に求められるTOEICのスコアについて見ていきましょう。一番簡単な方法は採用ページの募集要項を見ることです。以下は新卒採用におけるスカイマークの客室乗務員の応募資格です。『年によって変わるのでは?』と思われるかもしれませんが、基本的に募集資格というのは早々に変わるものではありません。
あと、厳密に言うとスカイマークは客室乗務員を『CA』と言わずにフライトアテンダントと言いますが、ここでは便宜上CAで統一します。
■客室乗務職
・2019年4月から2020年3月までの間に、専門学校、短期大学、四年制大学、大学院のいずれかを卒業・修了見込みの方。
・会社規定により、所属ベースごとに通勤圏が定められており、その定められた通勤圏内に居住できる方。
・TOEIC600点程度もしくは英検2級以上程度の英語力を有する方。
上記がスカイマーク客室乗務員における20卒の募集要項です。フジドリームエアラインズやピーチアビエーションのように高卒での応募ができません。専門以上の学歴が必要になります(個人的に学歴は関係ないと思っています)。今後傾向は変わるかもしれませんが、直近の様子として、スカイマークは即戦力として専門から沢山採る傾向にあります。
逆に四年制大学の学生が不安を感じるレベルなのは、みん就等を見ていれば一発でわかることです。
さて、問題は英語力の所ですね。
上の募集要項を見てみると次のようになっています。
上記にてお分かりの通り、全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)等の一般のエアラインに比べて、同等のTOEICのスコアが設定されていることがお分かり頂けます。この点、中堅エアラインであるからと言って、TOEIC要件が低めに設定されているというわけでは無さそうです。上記は新卒の募集要項ではありますが、既卒であったとしても基本的に求められる英語力は同じになります。いつ入社しようが、業務内容は同じだからです。
今回のスカイマークの英語要件に関しては『〜以上の英語力が望ましい』という形で表現されていないので、明確な足切りの点数であるような気がします。そのため、『TOEIC未受験&英検未受験』という場合は書類通過がだいぶ厳しくなる印象です。とはいえ、何らかの形で英語力をアピールすることができれば、普通に採用されると思います。
ただ、総合商社や一部のメーカーにもありがちですが、選考過程において『証明書類の提出は別途通知します』と書いてある会社に関しては、ほぼ間違いなくスコアを提出されられますので、スコアを盛ったり虚偽表示をすることは一切不可能です(SKYは選考途中で提出必須)。
ちなみに、TOEICで600点というスコアは英検に換算すると2級と並べられることが多いです。600点というスコアは現在の日系エアラインでCAに求められる英語力の平均的な数字ですが、スカイマークにおいてもその傾向は変わらないようです。
しかし、CA記念受験組を除き、おそらく皆さんが目指すところは『応募』ではなく『内定』だと思います。
数多くのライバル達と戦い、勝ち抜いていく為にはTOEIC600点では少し心もとない気もするでしょう。CA受験において『何点とっておけば絶対内定』といったものはありません。客室乗務員に関しては英語力もそうですが、それ以上に様々な要素が絡み合ってくるので、英語力はその指標の一部にしか過ぎないのです。
ちなみに、ANAウイングスでもそのことは言われています。スカイマークとANAウイングスは別会社ですが、英語力に対する採用基準や考え方は根本的に一緒と考えてもらっていいです。
私たちの仲間として一緒に働いて頂く方の人物重視の選考を行なっているため、英語力だけで合否を判断しておりません。
引用元:ANAウイングス 採用サイト
ただ、そうは言ってもある程度のスコアを獲得して安心したい気持ちも分かります。では何点を取っておけば良いのでしょうか。
できればTOEIC700点(英検2級A程度)以上を取っておくとよい
採用予定人数というのは、その年の景気や企業動向の問題もありますし、特に航空業界は世界経済の影響をモロに受けますので年度毎に様々です。しかしながら、ここ数年は2020年に開催される東京オリンピックの影響もあり、JALやANAでは500〜600人程度が採用されます。それに対し、応募者がどれくらいいるかという話ですが、7000〜9000人は存在します。
当然中の当然ですが、JALの客室乗務員を志望する人はANAも受験します(片方しか受けないのは相当まれ)。そして、客室乗務員に本気でなりたい方は、航空会社全てを受験するのが常識中の常識です。従って、ANAを受けている人もSKYを当然受験します。
ここで問題となってくるのが、SKYのような中堅エアラインだと、採用人数が少なめに設定されているということです。大手のように大量採用大量離職のような状態では無いので、逆に内定にまで至る道のりが狭き門だったりします(ちなみに今年度は30〜50人程度)。
そうなってくると、書類で落とされる人は数多く存在してきますね。スカイマークは、自社養成パイロットもそうですが、書類選考がかなり厳しいです(P訓で20%くらいです)。東大であろうが早慶であろうがガンガン落ちますので、それなりの対策と熱意を伝えなければなりません。
最近流行りの動画選考等を加味し、その他のスペックが殆ど同じ人間であればTOEICの高い方を優先的に次のステップに上げることは優に考えられるのです。そのため、応募条件の600点で満足して提出してしまうのは少しもったいないような気がします。
現実的にはTOEIC700点(英検2級A程度)レベルの勝負になってくると思います。体感的な数値で申し訳ないですが、私自身の就職活動を通して出逢った方々を見ても、おおよそ600後半〜700後半くらいが一番多いように感じますし、内定者のボリュームゾーンになってくると思います。
もちろん、800overのスコアを持っているのであれば、それに越したことは無いのですが、700以上あれば『英語力』で足切りされることはありませんし、仮にお祈りを喰らったとしても、それは英語力が原因ではありません。スカイマークの自社養成パイロットでも応募条件でTOEIC 650点が設定されている以上、新卒のCAにそれを以上を求めることは到底考えられないからです。
このことから考えても、TOEICで700点以上のスコアを獲得できたらそれ以上にスコアを伸ばす等のことを無理にする必要はないのです。その時間があったら、エントリーシートを何度も読み直して完璧にしたり(ESで落ちるのは避けたいから)、動画面接および集団面接などの対策に力を注いだ方が結果的には内定に近づくと思われます。
スカイマークは英検も評価します
スカイマークは、TOEICで600点ということでしたが、JALと同じように英検も少なからず評価するように感じます。航空会社の中にはGTECで代替できる所が多いですが、GTECのような世間的にマイナーな資格に力を入れて取り組むのであれば、TOEICや英検に注力した方が100倍良いと思います。
マイナー資格ということは、それだけ頑張って資格を取得したとしても評価できる人の『絶対数』が少ないからです。このことを単純に解釈すれば、英検であれば2級を取っておけば間違いないように感じます。そもそも募集要項に英検に関しての記述があるわけですし、『別にTOEICでなくても英語ができる指標があれば良い』という企業の姿勢が見て取れるからですね。
従って、英検を勉強されている方はどんどん英検をやればいいと思います。ちゃんと評価してくれるはずです。この辺りは企業のカラーもあるので面白い所ですよね。
CAは航空会社によってTOEIC要件のみならず英語面接もあるので注意!
日系大手航空会社では、エントリーシートの提出後に英語試験が課されるほか、英語面接を行う場合もあるので要注意です。大手航空会社では、国際線も飛んでいますので、それを見越して入社段階である程度のスピーキングができるかも判断されています。
スピーキングの能力を担保するためにTOEFLや英検を受験するのも一つの方法なのですが、そもそも企業の人事は会社でTOEFLや英検を受験しないので効果的と言えず、やはりTOEICで700点以上を獲得しつつ、現実的にはネイティブキャンプやDMM英会話と言ったオンライン英会話を利用して面接対策を行うことが理想です。
面接と言っても、日常的なコミュニケーション能力をみるだけで、英検のように『街中に防犯カメラを設置することはプライバシーの観点からどうか』みたいな(実際に私が2級の面接で聞かれた)ことは問われませんので、上記のオンライン英会話で日常の会話を練習しておくだけでも全然違うと思います。
どのみち、英語は入社してからもやっていくと思いますし、仮に入社後に挫折してしまったとしても国際線に回されないだけなのでそこは気軽に立ち向かっていく気合いが重要です!
スカイマークはTOEICもいいけど中国語も重宝されますよ!
TOEICとは話がずれてしまうのですが、実は航空会社というのは『JTB』や『HIS』といった旅行会社と同じく、英語以外の語学スキルも重宝されます。この点は総合職やパイロット以上に求められることが多いように感じます。
現代では英語が共通語として認識されているのは事実ですが、中華系の訪日インバウンド客というのは非常に多く、特にキャビンを担当することになる客室乗務員は中国語ができると尚評価されると思います。もし、英語に加えてある程度の中国語が可能であれば、そちらの路線にもすぐに対応することができ、アピールポイントになることは言うまでもありません。
スカイマークは、今後近距離アジア圏の都市への就航も可能性としてあり得ますので、ある意味では英語力はそこそこにしておいて、中国語や広東語といった言語をマスターした方が『そっち枠』で採用されるような気がしてなりません笑
もし、私がスカイマークの客室乗務員を目指すのであれば、あまり皆が勉強する事の無い中国語等を猛勉強して、HSKで5級ないし6級辺りを取得して臨む戦略に出ます。この辺りは、ANAやJALと少し戦略は異なってくるので、各自の方向性に合わせて選択していくべきであると感じます。
ただ、英語に関しては結局どこの航空会社でもマストになってくるので、ピーチが本命の人にとっても、あくまで英語を頑張りつつスタディサプリ等のアプリをガンガン活用しながらスコアを伸ばし、余裕があれば中国語にも手を出すのが最適解だと思います。
CA選考はできる限り早くから対策することが大切
ここまで、CA選考におけるTOEICの重要性について語ってきましたが、TOEIC対策はなるべく早めに対策を行っておくことが重要になります。IPテストも含め、TOEICは無限に受けられるものではありません。
私自身、TOEICの点数が足りずに直前期になって焦っているCA志望の方たちを何人も見てきました。少しでも高い点数を取るに越したことはないのですが、できるだけ早くから対策をしておけば焦らずに選考に臨めると思います。
目標点を設定し、準備を開始してから実際にスコアを取得するまで早くて3ヶ月〜半年はかかるかと思います。英語は一朝一夕で能力が向上するものではありませんし、突然できるようになるものでもないので、大学生や専門学校の方であれば少しでも低学年からTOEICの対策をしておくことをおすすめ致します。
できる限り早めに対策を行い、ライバル達に差をつけましょう!
まとめ
いかがだったでしょうか。
本日は『【SKY】スカイマークCA内定に必要なTOEICの点数は何点!?第三極を目指す航空会社の英語力要件とは【新興エアライン】』というテーマでお話をしてきました。
CAを目指している人は、統計的に国際学部関係の人が多いので、自ずとTOEICのスコアも高い人が多いのが特徴です。しかし、専攻が英語の人だけかというとそういうわけではなく、実に様々な学部・学科から採用されます。
応募資格のTOEIC600点・目標点となる700点は、国際関係の学部以外の一般的な学部の学生さんにとって多少難しく感じることもあるでしょう。しかし、コツコツと真面目に取り組んでいけば600〜700点というスコアは決して難しいものではありません。当サイトおすすめのTOEIC対策アプリであるスタディサプリも上手に併用しながら対策するのが良いと思います。
スカイマークはほとんど国内線運行のため、必然的に英語力はそこまで求められません。とはいえ、航空業界というのは、機体に関することから航空法に至るまで、絶対に英語がついて回るのは変えられない事実です。そのため、入社してからもコツコツと努力していく姿勢を見せることがCA内定に必要になってくるのではないでしょうか。
本記事が皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
【最後に】TOEICを頑張るあなたにオマケ情報!
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