カナダワーホリに行きたい、もしくは行く予定をしているというみなさんこんにちは。
今回は『カナダワーホリでTOEICは何点必要?職種別に必要な英語力も大調査【経験者が語る】』というテーマで記事を書いていきたいと思います。
カナダワーホリって自分にもできるのかな?TOEICで何点取ったらいいの?
ワーホリに行く前は、このような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
自分の英語力は足りるのか?
英語力が低くてもできる仕事はあるのか?
ほとんどの人にとって、海外で働くことは初めての経験だと思います。英語力を不安に感じるのは当然のことです。そこでこの記事では、以下のことを紹介していきます!
- カナダワーホリに必要なTOEICスコア
- カナダワーホリの体験談
- ワーホリの職種別にみる英語力のレベル
この記事を書く筆者はワーホリ前のTOEIC855点、カナダビクトリアにてワーホリを経験し、ワーホリが終わった現在もカナダで仕事をしながら生活をしています。カナダでのワーホリに興味があるという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
それでは早速みていきましょう。
カナダワーホリに必要なTOEICのスコアは?
まずはTOEICを運営する国際ビジネスコミュニケーション協会が発表している『TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表』を見てみましょう。
860~ | NON-NATIVEとして十分なコミュニケーションができる |
730~ | どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている |
470~ | 日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる |
220~ | 通常会話で最低限のコミュニケーションができる |
コミュニケーションができるまでに至っていない |
この表によると、以下のことが分かります。
- 470点以上あれば英語で簡単な業務をこなすことが可能
- 730点以上あればより幅広い分野での業務遂行が可能
- 860点以上あればネイティブとはいかないまでも十分なコミュニケーションが可能
単純に考えればワーホリで必要となるTOEICスコアは最低でも470点以上ということが言えそうですが、「ワーホリには必ず〇点以上必要」「〇点以上ないと渡航できない」というものではありません。
TOEICスコアとワーホリの関係について、詳しく解説していきます。
TOEICのスコアはあくまでも目安
TOEIC750点くらいあるし、ワーホリで好きなとこで働けるんだ!
点数がよくても英語がすらすら話せるとは限らないかも
TOEICスコアはあくまでも英語力を可視化するための指標であり、実際の英会話力を示すものではありません。私自身もTOEICのスコアが高くても、「会話は全然できない」という人をたくさん見てきました。
ちなみに私もTOEIC700点台のころはスコアのわりに会話ができず、テストよりも実際の英会話力をあげることに注力した思い出があります。
とはいえTOEICのために勉強することで英語力が身に着くことは間違いないため、TOEICのテストが意味のないものだとは思いません。例えばTOEIC700点取得に必要な単語数は約4,500〜5,000語と言われていますが、一般的な英語ネイティブが会話で使う単語数は3,000〜4,000語だそうです。
つまり、700点を取得していれば会話するのに必要なだけの単語の知識が身についていると言えるので、TOEICで高スコアを取得した人は英語を話すことに慣れればどんどん英語力が伸びていくと言えるでしょう。
知識だけでは英会話ができるとは限らないため「TOEICで高得点=ワーホリで役立つ」というわけではない点は理解しましょう。
カナダでTOEICのスコアが重視されるわけではない
聞いたことがある人も多いかと思いますが、TOEICの知名度は世界的には低めです。海外では英語力の指標としてIELTSやTOEFLなどが使われることが多く、カナダで「TOEICで900点取りました!」と言っても「それってすごいの?」と思われてしまう可能性が高いです。実際にカナダでTOEICのスコアを聞かれたことはありません。
アジア系の飲食店や日系企業で働く際には使えるかもしれないけれど、面接で実際に英語を話してスピーキング力をアピールするほうが重要!
英検・IELTSのスコアのめやす
TOEIC | 英検 | IELTS |
---|---|---|
8.5-9.0 | ||
945点~ | 1級 | 7.0-8.0 |
785点~ | 準1級 | 5.5-6.5 |
550点~ | 2級 | 4.0-5.0 |
225点~ | 準2級 | 3.0 |
120点~ | 3級~5級 | 2.0 |
TOEICでは470点が『英語で簡単な業務をこなすことが可能』なラインでした。それぞれのテストで出題形式や出題形式が異なるので単純比較はできませんが、英検ではだいたい2級、IELTSでは4.0程度のレベルがあればTOEIC470点と同等もしくはそれ以上と言えるでしょう。
TOEICスコア855点で渡航した筆者の体験談【カナダワーホリは難しい?】
次に、実際にカナダワーホリで英語力はどれくらい必要なのかについて解説していきます。私の場合、
TOEIC855点取得→カナダでCoop留学→カナダでワーホリ→現在(ワークビザでカナダで就労中)
という流れですが、ここではTOEIC855点でカナダに来たばかりのころのリアルな英語力と仕事の関係について紹介していきます。
カナダに来たすぐのころは、自分の英語に自信を持っていました。
TOEIC855点ですから。英語は余裕ですよ。
なんて思いながら学校に通い、仕事探しを開始しました。
しかし、すぐに自分の会話力の低さを痛感。もちろん日本でもたくさん英会話は勉強していたため、生活上大きな問題はなかったように感じます。ただ、
- クラスメイトの会話のスピードについていけない
- 言いたいことが最初から最後までしっかり言えない
- 電話越しの相手が何を言っているかわからない
- ネイティブの店員さんの質問が理解できない
など、渡航直後は自分の英語力に自信を失うことの連続でした。仕事はジャパニーズレストランのサーバーの仕事を見つけることができましたが、お客さんからの電話注文を聞き間違えたり、メニューの説明がスムーズにできなかったりと英語圏で活きた英会話をすることに苦戦しました。
「TOEIC860点はNON-NATIVEとして十分なコミュニケーションができる」って書いてあるけど全然そんなことないんですけど!?!?
というのが当時の私の率直な感想です。TOEICのスコアにこだわる必要はなく、会話ができるかが何よりも重要だったと実感しました。
ワーホリで重要なのは会話力
ワーホリに必要なのは、間違いなく実践的な会話力です。今まであまり会話に力を入れていなかったという人は注意が必要です。
実際の英会話ではスラングや教科書では教えてくれない表現が多く使われ、相手の話すスピードも格段に速いです。ワーホリ前は教科書的な勉強ではなく、英会話レッスンや海外ドラマを観るなど英会話に特化した勉強をすることがおすすめです。
渡航前にどれくらい勉強しておくべき?
ワーホリの期限は多くの場合一年のみですが、この一年という期間は実はとても短いです。英語を話すのにも慣れてきて、仕事も板についてきたと思ったときにはもう帰国…ということも珍しくありません。
そのため、渡航前から英語を勉強して効率よくワーホリを過ごすことがおすすめです。
ワーホリまでに身に着けておきたいスキルとしては、
- 挨拶&自己紹介ができる
- 英語を話すことに慣れる
- レストランやカフェでの注文ができる
- 簡単な質問が理解できる(疑問詞から始まる疑問文等)
などが挙げられます。
カナダワーホリ職種別にみる必要な英語力
それでは、実際にカナダワーホリで必要になる英語力を見ていきましょう。ここではワーホリで働くことの多い職種をいくつかレベル別にピックアップして紹介します。
なおここで記載するTOEICの点数はあくまで目安であり、「TOEICのスコアが足りないからその仕事に就けない」というものでは一切ありません。
【TOEIC~470程度】英語力をあまり必要としない仕事
まずは英語が苦手な人でも働きやすい仕事から解説していきます。
ディッシュウォッシャー
日本ではあまり馴染みのない仕事ですが、カナダではほとんどのレストランでディッシュウォッシャーという「皿洗い専門」の役職が存在します。同僚や上司の言うことがある程度わかれば誰でも働くことができます。皿洗いからキッチンスタッフに昇格するという例もよくあります。
実際に私は働いていたジャパニーズレストランのディッシュウォッシャーは英語が一切話せない方でした。とはいえ同僚と英語で話す機会もあり、英語の勉強もできる環境であることが多いです。
ジャパニーズレストランのキッチン
ジャパニーズレストランでは同僚の多くが日本人であることが多いです。キッチンでは接客を必要としないため、日本語を使って働くことができます。
とはいえジャパニーズレストランにも日本人以外が働いていることも多く、英語を使いつつ困ったときは日本語が通じる働きやすい職場と言えるでしょう。
ホテルの清掃(ハウスキーパー)
ホテルの客室清掃(ハウスキーパー)の仕事も英語をあまり使わないため、英語が苦手な人でも始めやすい仕事の一つです。
私の友人も、今は英語がペラペラですが昔は英語が一切話せずハウスキーパーの仕事から始めたそうです。接客はほとんど不要ですが、同僚や上司と英語を使って会話をするなかで英語を上達させることができるでしょう。
日系企業のオフィス
カナダには留学エージェントをはじめ日系企業が多いです。ワーホリは一年間しかないのでなかなかオフィスでの仕事を見つけるのは難しいですが、なかにはワーホリで日系企業の仕事を見つける人もいます。
オフィスジョブは帰国後の就職、転職に有利になることが多い一方、同僚やクライアントはほとんどが日本人であるので日本語環境で働くことができます。
【TOEIC~730程度】ある程度の英会話力が必要な仕事
次に英語がある程度できる人向けの仕事を解説していきます。
ジャパニーズレストランのサーバー
サーバーとはいわゆる飲食店のウェイター・ウエイトレスのことで、注文を取る、料理を提供する、お会計をする、電話対応をするといった英語での接客を必要とする仕事です。
なかでもジャパニーズレストランであれば同僚や上司に日本人がいることも多く、接客以外の場面では日本語でコミュニケーションを取ったりヘルプを求めることも可能です。さらに接客英語は意外とワンパターンなので、慣れればそこまで難しいものではありません。
まずはジャパニーズレストランでカナダの接客方式に慣れることもおすすめです。
カフェ店員・バリスタ
カナダにはカフェが多く、バリスタはワーホリでも人気の仕事です。カフェでは席での接客が必要ないので、カウンターで注文を取るのみであれば比較的英語を使う場面も少なめです。
カフェでは常連客も多く、お客さんと仲良くなって雑談を楽しむこともできるかもしれません。
ローカルレストランのキッチン
ローカルのレストランでも、キッチンの仕事であれば英語力が完ぺきでなくても働きやすいです。
キッチンであっても雑談をしたりコミュニケーションを取ったりする必要があるため、同僚も上司もネイティブであることの多いローカルレストランでは英語力が試されます。ネイティブの友達を作るためにもおすすめの職場です。
【TOEIC730~程度】ネイティブ並みの流ちょうな英会話力が必要な仕事
最後に、ネイティブ並みの正確な英語力が必要となる仕事を紹介します。
ホテルの受付
ホテルには様々な仕事がありますが、受付では宿泊客の受付や質問への対応、電話応対などが必要であるため高い英語力が必要です。ホテルの顔となる受付業務。会話がたどたどしかったり、相手の話すことが理解できなかったりするような場合には採用されるのは難しいでしょう。
一流ホテルでの職歴は経験としても高く評価されるため、是非チャレンジしたい仕事です。
高級レストランのサーバー
一流のレストランでは、高い英語力のほかに、正しい接客マナーを身に着けているかも重視されます。タイミングよく注文を取りに行く、ワインボトルを開けて注ぐ、料理やお酒の説明をするなど日本とは違うワールドスタンダードな接客マナーを学ぶことができます。
丁寧な英語表現や接客英語を身に着けるうえでも役立ちます。
ローカル企業のオフィス
ワーホリ中に企業オフィスで働けることは稀ですが、中にはオフィスジョブを見つけられる人もいます。そのなかでも現地企業となると英語のハードルはかなり高くなります。
電話対応、メールのやり取り、会議などすべて英語で行う必要があり、ビジネスレベルの正確な英語力が求められます。
カナダワーホリ後はTOEICでスコアアップできる?
ワーホリ後はTOEICのスコアアップが期待できます。特に現地で英語を使って生活することによって、リスニングスキルは各段に上がるはずです。文法を意識しながらテストとしてリスニングするのではなく、英語を会話として自然に理解できるようになることが多いです。
しかし、TOEICではビジネスの専門用語やビジネスメールなどの読解問題も出題されるため、「ワーホリ後にTOEICでいいスコアを取って就職に活かしたい」というような場合には自主的な勉強も欠かせないと思います。
ワーホリの目標として、「帰国後のTOEIC〇点以上」を目標に掲げている人も少なくありません。SNSやインターネット上で調べてみると、中にはワーホリ前と後で300点以上スコアが上がったという人もいるようです。
ワーホリは英語力を伸ばすチャンスです。ぜひ目標達成のために頑張ってみてくださいね。
【まとめ】TOEICだけがすべてじゃない!けどカナダワーホリ前の勉強は必須
というわけで、今回は『カナダワーホリでTOEICは何点必要?職種別に必要な英語力も大調査【経験者が語る】』というテーマで記事を書いてきました。
というわけで、ざっくりと結論を言うとワーホリに行く際のTOEICの目安のスコアは『英語での簡単な業務の遂行が可能とされている470点以上』ということができますが、必要になるのはやはり実用的な会話力です。ワーホリ前にはTOEICや英検の教材などを用いて読解力や単語力を磨き、さらに英会話力を鍛えておくことがおすすめです。
せっかくワーホリに行ったのに英語を使わない仕事に就くのはやはりちょっともったいないですよね。ぜひ渡航前から英語の勉強をして、ワーホリで理想の仕事を見つけてみましょう!
みなさんのワーホリを応援しています。