👤高得点が取れてきているが、TOEICの点数に伸び悩んでいる人
👤TOEICを久しぶりに受けるが、難化と聞いて不安に思っている人
👤会社などでTOEICの高スコアを必要とされている人
「TOEICが難化している」
そんな噂を耳にしたことがある人も少なくないのではないでしょうか。
ただでさえ難しいTOEICがこれ以上難化したらどうしたらいいんだ!
簡単な問題が減って、スコアが伸びにくくなっている気がする…
TOEICの勉強をしている方のなかには、上のような悩みを抱えている方も多いかもしれません。
TOEICは就職、転職、昇進、進学、留学などで利用されることの多いテストです。そんな英語力の指標として使われることの多いTOEICですが…噂どおり、難化しています。
じゃあ、めちゃくちゃ勉強しないと良い点が取れないってこと?TOEICでいい点取りたいんですけど…
と思っているみなさん。この記事を書く私はTOEICで満点を取ることを目指しており、みなさんと同じようにTOEIC難化の動向が気になっているところです。そこでこの記事では、
- TOEIC難化の理由
- 具体的な難化ポイント
- 対策方法
についてまとめてみました。一緒にTOEIC、攻略していきましょう!
TOEICはなんで難化しているの?いつから?
TOEIC難化の対策をするためには、まずはTOEICを知ることから始めましょう。
まずはなぜTOEICは難化しているのかについてですが、以下のような理由が考えられます。
- 要因①TOEIC対策情報の増加
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TOEIC対策関連の情報(教材やYouTube、塾など)が増えすぎてしまい、攻略されるようになってしまった
- 要因②TOEIC受験者のリピーターの増加
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TOEICはひたすら高得点を狙うリピーター受験者も多く、受験回数が増えるとパターンに慣れて高得点になりやすくなる
- 要因③実際の英語力とのギャップを減らす意図
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前提を理解していないと解けない問題の増加、および現在の社会情勢に合わせて専門的な話題や単語も使われるようになってきている
TOEICは2016年5月から問題が改定され新形式となりました。ざっくりと言うと「簡単な問題が減り難しい問題が増えた」、「英文全体を理解していないと解けない問題が増えた」と言われています。
具体的な問題の例や難化傾向については後ほど解説します。
TOEIC難化の影響を受けやすい人は?初受験でも大丈夫!
本題に入る前に、
TOEIC難化ってことは英語が苦手な私は終わりだ…絶望…
と思っている方がいるなら、そんなことはありません。もしTOEICのすべての問題が難しくなっているならば、0点の人と高得点の人が二極化してしまいテストとして破綻してしまいます。
TOEICではすべての問題が難しくなったわけではなく、もちろん基礎的な問題も引き続き存在しています。
英語はまだまだ初心者という方でもしっかりと基礎を勉強すればちゃんとスコアを伸ばすことができるので、これから初めてTOEICに挑戦するという人はあまり気にせずとりあえず試験を受けてみましょう。
逆にTOEICの難化の影響を受けやすいのは、今まで高得点を取ってきた人や基礎的な英語力がある人といった、さらにスコアを伸ばしたいと思っている人と言えるでしょう。そういった方は、高いレベルの問題を攻略する必要が出てきます。
TOEICはどう難化しているのか?新形式の出題傾向をチェック
続いては誰もが気になる、TOEICの具体的な問題の難化傾向について各パートごとにチェックしていきます。
なおTOEICは全7パートから構成されており、Part1~4までがリスニング、Part5~7までがリーディングとなっています。パートごとの問題の特徴や難化ポイントを押さえておきましょう。
なお公式サイトでサンプル問題を解くことができます。雰囲気が知りたいという方はぜひチェックしてみてくださいね。
公式サイト:【公式】サンプル問題|TOEIC Listening & Reading Test|【公式】TOEIC Program|IIBC
Part1の出題形式【リスニング】
Part1は一枚の写真をもとに、その写真を正しく描写している文章を選ぶというものです。
一つ一つの文章が短いので比較的聞き取りやすく点数を稼ぎやすいパートではありますが、ここでの難易度の変化としてよく言われるのが
というものです。よく言われているのが“drape(~をかける)”といった、日本人になじみのない英単語が使われ、さらにそれが正解の選択肢に使われているというものです。
また私がTOEICの公式HPにあるサンプル問題等を解いてみて気づいた点としては、
- 聞きなれない単語(難しい単語)が使われがち
- 不正解の選択肢にも、写真の中にある物の単語が使われており惑わされる
などが挙げられます。
Part2の出題形式【リスニング】
Part2は、短い質問に対する答えとして一番適当なものを選ぶ問題です。
ここでの難易度の変化としてよく言われるのが
というものです。
例えばWhere is the new laptop?(新しいパソコンはどこですか?)に対して、以前であれば「〇〇の横です。」「〇〇の中です。」というシンプルな回答が答えであることが多かったのですが、近年では「〇〇さんに聞いてください」「新しいパソコンがあるの?知らなかったよ」というようなよりリアルな返答が答えになること増えています。
疑問詞さえ聞き取れていれば答えられるというものではなくなってきているようです。
また私がTOEICの公式HPにあるサンプル問題等を解いてみて気づいた点としては、
- 質問にまっすぐ答えていない変化球回答がある(Are you driving there?に対し、Yes, NoではなくWould you like a ride?と答えているなど)
- 似ている単語で引っ掛けを狙っている(Retirementの会話に対し不正解の選択肢にTiredという音の似た単語を入れているなど)
などが挙げられます。
Part3の出題形式【リスニング】
Part3では、二人もしくは三人の会話を聞いて、会話の内容についての問題に答えます。
一つの会話に対し三つの問題に答える必要があるので、会話の内容を記憶しておかなければなりません。ここでの難易度の変化としてよく言われるのが、
です。天気やクレームといった定番のものが多かったのに対し、近年ではデジタル・医療等専門的な分野に関する会話も出題されているとのことです。
また私がTOEICの公式HPにあるサンプル問題等を解いてみて気づいた点としては、
- 答えに関係ない会話もされるので何が必要な情報かわかりにくい
ということでしょうか。会話のすべてが答えに関係するというわけではなく、「あの部屋から見える景色はきれいだよね」といった答えに関係しない発言も多いので、あらかじめ問題文を見てどこが回答に関係しそうか予測を立てておくといいでしょう。
Part4の出題形式【リスニング】
Part4では、一人が話す内容を聞いて三つの問題に答えます。
話者が変わらないので聞き取りやすいという方もいると思いますが、ここでの難易度の変化としてよく言われるのが、
です。ミーティング前の打ち合わせやレストランで働く前の注意事項など、自分に話しかけられていると思って聞いてみましょう。
また私がTOEICの公式HPにあるサンプル問題等を解いてみて気づいた点としては、
- 会話で使われた単語と違う単語が選択肢で使われる(問題文ではShe has a coldと言っていたが選択肢ではShe is unwellと書かれているなど)
- 図表を見ただけでは簡単に答えが導けない
というものです。問題で「図にはこう書かれているけれど、実際はこうです」と言っている場合があるので、聞き逃さないようにする必要があります。
Part5の出題形式【リーディング】
Part5からはリーディングが始まります。Part5は短文穴埋めで、文章に合った単語を選択します。単語の知識を問われるものもあれば、適切な品詞を選ぶというものもあるため文法知識・単語力が物を言うセクションです。
ここでの難易度の変化ですが、他パートに比べてそこまで劇的に軟化していないようです。単純に文法や語彙の知識を問われる問題が多いので、点数を稼ぎやすいところでもあります。
ハイスコアを目指す方は、Part5をできるだけ速く正確に解けるといいでしょう。
また私がTOEICの公式HPにあるサンプル問題等を解いてみて気づいた点としては、
- 文章全体の意味が分かっていなくても文法知識だけでわかる問題もある
- どれが動詞か、どれが主語かなど文の構造がわかりにくいものもある
というものです。単語の意味が分からないと絶対に解けない問題もあるので、語彙力の強化は欠かせないと感じます。
Part6の出題形式【リーディング】
Part6は長文穴埋め問題です。
メールなどの文章の一部が括弧になっておりそこに入る単語を選ぶ問題と、文章を一文挿入する問題から構成されています。ここでの難易度の変化としてよく言われるのが、
です。直前・直後の文章を読むだけではわからない、文章全体を理解したうえでようやくわかる問題が増えているということから難易度が上がっていることがうかがえます。
また私がTOEICの公式HPにあるサンプル問題等を解いてみて気づいた点としては、
- 全体が理解できなくても文法知識のみで解ける問題もある
- 括弧の周りだけでなく、文章全体を読むことが欠かせない(メールであれば件名を見ることも場面を理解するうえで役立つ)
などです。どのような場面で、何について書かれているのかをいち早く理解できるように練習しましょう。
Part7の出題形式【リーディング】
Part7は長文を読み、内容に合う選択肢を選ぶ問題です。穴埋め要素はありません。
ここでの難易度の変化としてよく言われるのが、
です。文章量が増えればもちろん読むのに時間がかかるので難化してしまいます。
さらに、「〇〇さんはSure thingと回答しているが、この返事は何を意味しているか?」といった文章を理解して読めているかを確認する問題も登場します。
また私がTOEICの公式HPにあるサンプル問題等を解いてみて気づいた点としては、
- じっくり読めてさえいれば意外と簡単に解ける問題も存在している
- 文章量が多いので読み切れない、時間さえあれば解けたのに…というもったいない事態になりがち
- 答えになる根拠が複数の文書にまたがる複雑な問題がある
Part7の問題には三つの文書を読んでそれに関する問題に答えるものがありますが、中にはその三つの文書をすべて読まないと答えの根拠が導き出せないものもありました。
どこに答えがあんねん!!!と迷子になったことも数えきれず。英語のテストというよりまるで謎解きクイズのような問題もあります(笑)
焦るかもしれませんが、順番に丁寧に読んでいくことが求められますね。
TOEICの難化ポイント総まとめ
Part 1 (写真描写) | 以前は見かけなかった難しい単語が使われるようになった |
Part 2 (短い質問) | 答えが直球でないものが多くなっている | 消去法でしか解けないような問題の増加
Part 3 (複数人の会話) | 専門的な分野の会話の増加 | 状況が読めない会話の増加
Part 4 (一人が話す内容) | 会話の意図が分かりにくい問題の増加 | 状況が読めない会話の増加
Part 5 (短文穴埋め) | 難易度の変化が少ない |
Part 6 (長文穴埋め) | 文全体を理解していないと解くことのできない文章挿入問題の増加 | 出題される場面が多様に及ぶ
Part 7 (内容一致) | 全体的な文章の理解度を測る問題の増加 | 全体的な文章量の増加
というわけで、TOEICの難化傾向について紹介しました。
どんなふうに難化しているのか、だいたいの感覚はつかめたのではないでしょうか。
難化するTOEICの対策方法は?TOEIC満点を目指す筆者の勉強法
難化しているということはわかったけど、じゃあどうやって勉強したらいいの?
難化するTOEICに挑むには、対策をするしかありません!ここでは2020年にTOEICで855点を取得したことのある筆者が、TOEICでさらにハイスコア(できれば満点)を取るために勉強している方法を紹介します。
【小手先のワザ禁止!】文章全体の理解力が欠かせない
先述の通り、近年のTOEICでは「なんとなくこれかな」で正解できる問題が減ってきています。となると必要になってくるのは、総合的な英語力。
リスニングでもリーディングでも会話や文章全体を理解する必要があるため、日常で誰かと会話していることを想像する、自分の生活に関わる大切な文書を読んでいることを想像するといったテストのためだけではない「実践的な英語力」を身に着けることを重視して勉強しています。
- オンライン英会話を行う
- 英語のニュースを読む・聞く
といった勉強を継続しています。
TOEICができる=英語ができるとは限らないけど、英語ができる人はTOEICができるはず…と考えて勉強しています。
【のんびりしてる時間はない】英文を読むスピードを上げる
TOEICはTOEIC L&Rはリスニング(約45分間・100問)、リーディング(75分間・100問)、合計2時間で200問に答える問題形式です。
家で問題集を解く際は、このリーディングの75分間を測って本番同様の時間配分で練習をすることがおすすめです。例えばリーディングは、以下のような構成となっています。
Part5 | 短文穴埋め30問 |
Part6 | 長文穴埋め16問 |
Part7 | 1つの文書29問 複数の文書25問 |
例えばPart7の問題に1問1分かけるとすると、Part7を解くだけで54分必要なことがわかります。もちろんリーディングの200問の中には長文読解も含まれていますので、文章を読む時間も必要となります。
限られた時間で英語を早く読み解く力をつけることはかかせません。
時間切れで最後の方勘でマークしたことがある!という人も少なくないはず。ちゃんと読めばできる問題を落とすのはもったいない!
TOEICの問題を解く際は、「3分でこの文書を読み切って問題にすべて答える」「短文30問を10分で解き切る」など、時間制限を設けて行うことが効果的です。
【取れる問題は確実に】基礎問題を落とさない
TOEICでは難しい問題が増えていて簡単な問題が減っていますが、高得点を目指すならこの簡単な問題を落とすわけにはいきません。難しい問題に目がいきがちですが、まずは簡単な問題を確実に取っていくことで点数を稼ぐことが可能です。
TOEICには、500点、600点、700点など目標とするスコアごとの問題集が売られています。
ハイスコアを目標とする方でも、知識の抜けがないか確認するために目標よりも低いレベルの問題も解きなおしてみることがおすすめです。
【本番に近い練習を】新形式対応の教材で効率よく勉強
TOEICは2016年5月以降新形式に代わっています。古い問題集しか持っていない…という方は、新形式に対応している問題集を買い直して勉強を行うことがおすすめです。
TOEIC難化に伴い、「問題集よりも本番の方が圧倒的に難しかった…」という声が後を絶ちません。
TOEIC対策をする際におすすめの教材は、やはりTOEIC公式問題集。2024年7月に販売された『公式TOEIC® Listening & Reading 問題集11』が最新のもので、難易度も問題の内容も実際のTOEICに一番近くなっていると思います。
また、TOEICには頻出単語が存在するため、TOEIC専門の単語帳などを使うことで効率よくスコアアップを目指すことができます。
【まとめ】TOEICが難化しているのは間違いない!でも対策すれば高スコアも可能
ということで、『どんどん難化するTOEICに挑め!受験前に新傾向と対策方法をチェックしよう』というテーマで記事を書いてきました。
- 難しいとされる問題の割合が増えた
- 難しい語彙の使用が増えた
- 変化球で答える問題が増えた
- 会話や文章全体を理解していないと解けない問題が増えた
- 全体的に文章量が増えた
というように、難しい要素が増えているTOEICですが、もちろんこつこつ勉強をすればハイスコアを狙うことができます。TOEICの勉強と同時に、テスト勉強に限らない総合的な英語力を身に着けることも目標に勉強していきましょう!
TOEICで700点を取る難易度については、【平均より上?】TOEIC700点のレベルは⁉取得難易度は高い!?効率のいい勉強法も特別にご紹介します!【課長任されるぞ】の記事で詳しく解説しています。700点取得を目指しているという方は、ぜひこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
みなさんのTOEICを応援しています。一緒にがんばりましょう!