一年に一度のワクワクする季節、クリスマス!ケーキを食べてイルミネーションを見てパーティーをして…年末のこの時期が一年で一番好き!という人も少なくないと思います。
そんなクリスマスが今年ももうすぐやってきますが、そこで気になってくるのがカナダのクリスマス事情。
この記事では『カナダのクリスマス事情は?食べ物やイベント、留学生のクリスマスの過ごし方を徹底調査!』というテーマで、カナダ在住三年目の私が解説します。
この記事を書く私は現地の老人ホームで勤務中。ローカル企業で現地の文化をたくさん学んできました!
カナダで初めてクリスマスを迎える留学生のみなさんのなかには、
- カナダのクリスマスの様子は?日本との違いは?
- クリスマスには何をしたらいいの?当日の過ごし方は?
という疑問を持っている人もいるのではないでしょうか?
クリスマスシーズンのカナダを存分に楽しむために、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね!それでは早速見ていきましょう。
まずはカナダのクリスマスについて紹介
まずはカナダのクリスマス事情について紹介していきます。
クリスマスはもともと、キリストの生誕を祝う日とされています。カナダでは、国民の半数以上(53.3%)がキリスト教徒(約29.9%がローマ・カトリック)であるため、クリスマスを盛大にお祝いする家庭が多いです。
とはいえカナダは移民や留学生が非常に多く、「多文化主義」をとっています。なかにはクリスマスを祝わないという宗教観の人々も生活しています。そのため「クリスマスシーズン」を「ホリデーシーズン」と呼ぶようにするなど、他宗教の人々への配慮がされているのがその特徴の一つです。
そのためクリスマスの挨拶は「メリークリスマス!」ではなく「ハッピーホリデー!」と言う場合もあります。「クリスマス」という言葉を使わないようにしているんですね。
またカナダの家庭ではクリスマスは家族が家に集まり、手作りのご馳走を食べてプレゼントを交換するなど、ゆっくりと過ごすという楽しみ方をします。クリスマス当日に教会(クリスマスミサ)に行くという家庭もあります。
キリスト教徒ではない留学生や移民の人々は、日本のクリスマスのように単純に「楽しいイベントの一つ」として友達と集まったり旅行に出かけたりする場合もあります。
カナダのホリデーシーズン(クリスマスホリデー)はいつ?
カナダでは、以下の日は祝日となっています。
- 12月25日 クリスマス
- 12月26日 ボクシングデー(一部の州のみ)
- 1月1日 ニューイヤーズデー
クリスマスイブや大晦日は祝日というわけではないですが、クリスマスイブから年明けまでバケーションを取る人も多いです。
私は現地の老人ホームで働いていますが、12月24日~1月2日くらいまで休暇を取得する職員も少なくありません。
ちなみに日本ではお正月の三が日はお休みですが、カナダでは1月2日から平日となります。1月2日から普通に出勤するのは日本人としてはちょっとびっくりですね。
カナダと日本のクリスマスの違いは?
続いてはカナダと日本のクリスマスの違いを紹介します。文化の異なるカナダと日本では、そのお祝いの仕方もやはり大きく異なっています。
日本とは違うカナダのクリスマスの様子を見ていきましょう。
ツリーやデコレーションの本気度が違う!
日本でもクリスマスツリーを飾ったり家を装飾したりする家庭もありますが、カナダではほとんどの家庭でクリスマスのデコレーションを行っています。しかもそのレベルが、日本とは段違い。
屋根をライトで縁取ったり、庭に雪だるまやサンタなどの大きなバルーンを飾ったり、本物のモミの木でツリーを作ったりと、一般家庭なのにまるでテーマパークのような装飾をほどこします。
スーパーでは上の写真のように、クリスマスツリーが売られています。
クリスマス前には人が屋根に上ってライトを飾り付けている様子をよく見かけます!ちょっとヒヤヒヤする…。
クリスマスシーズンはぜひ街に出て、各家庭の庭に施されたデコレーションを見に行ってみてくださいね。
クリスマスは家族と過ごす日!恋人や友達ではない!
日本ではクリスマスは恋人や友だちと過ごす日という印象がありますが、カナダのクリスマスは家族と過ごす日です。
カナダの家庭では、クリスマスは親戚一同家族みんなで集まって、家で手作りのディナーを楽しむことが多いです。日本のようにケンタッキーを買ったりおしゃれなお店に出かけてデートをしたり…ということはあまりありません。
「日本ではクリスマスにケンタッキーを食べる」と言ったところ、「ファストフードじゃん!なんで!?」というリアクションをされたことがあります(笑)
クリスマス当日の街は閑散としている
日本ではクリスマスはディナーをしたり、デートをしたり、旅行に行ったりと外に遊びに行く人も多いと思いますが、カナダではそうはいきません。
なぜならカナダでは、クリスマス当日は多くのお店が営業をしていないからです。そのためクリスマスの街は閑散としており、レストランやカフェ、さらにはチェーン店やスーパーまで閉まっていることがほとんどです。人出もかなり少ないです。
クリスマスにバンクーバーのダウンタウンに行ったことがありますが、空いている店を見つけるのに一苦労でした…。
キリスト教以外のお店(アジア系のレストランなど)は、営業している場合もありますが、クリスマスに友達と遊ぶという人は注意が必要です。
12月26日はボクシングデー
ボクシングデーとは、かつて厳格な階級社会であったイギリスで使用人たちの休暇日として定められていた日だそうです。そのためボクシングデーはイギリス文化圏(イギリス、カナダ、オーストラリアなど)の祝日で、同じ北米でもアメリカでは行われていない文化となっています。
ボクシングデーでは多くの店でバーゲンセールが行われます。そのため多くの人がショッピングのために町へ繰り出し、クリスマス当日とは打って変わって街は大賑わいとなります。
安く買い物をしたいならこの日を狙おう!ショッピングモールは大混雑です。
カナダでクリスマスに食べるもの
続いては、カナダでのクリスマスの伝統料理をチェックしましょう。
私は現地の老人ホームで働いているので、クリスマスは毎年職場でカナダの伝統的なクリスマス料理を食べることができます♪
そんな私の経験から、カナダのクリスマスの食事をいくつかご紹介していきます。
七面鳥(ターキー)
海外のクリスマスと聞いてまず頭に浮かぶのが、「七面鳥の丸焼き」ではないでしょうか?カナダではそのイメージ通り、クリスマスに七面鳥(ターキー)を食べる家庭が多いです。
北米の家にはどの家庭にも大きなオーブンがあるので、家でターキーを焼くことができるのがいいですね。
フルーツケーキ
フルーツケーキと言っても、みなさんの想像するクリームの乗ったケーキとはちょっと異なるかもしれません。
カナダでクリスマスに食べるフルーツケーキは、ラム酒に漬けたドライフルーツを入れた固めのパウンドケーキのことを指します。生クリームの乗ったショートケーキのようなケーキではありません。ヨーロッパ発祥の伝統的なスイーツだそうです。
ミンスパイ
ミンスパイは、小さなタルト生地の中にドライフルーツやスパイス、ナッツを混ぜたフィリングを詰めたお菓子です。イギリス発祥で、クリスマスの時期によく食べる伝統的な食べ物だそうです。
私の暮らすビクトリアはイギリス文化の影響を強く受けており、職場ではクリスマスが近くなるとミンスパイを見る機会が多いです。
エッグノッグ
エッグノッグとは、牛乳、クリーム、砂糖、卵などから作られる甘いドリンクです。少し黄色っぽい見た目でとろみがあるのが特徴です。
そのままでも飲むことができますが、甘みが強いのでラテに入れたりカクテルに入れたりして飲まれることも多いです。
カナダのクリスマスシーズンの過ごし方は?留学生はどうやって楽しむ?
さて、カナダのクリスマスは家族の行事である側面が強いことがわかりましたが、日本人である我々はどのように過ごしたらいいのでしょうか?
カナダで3回のクリスマスを過ごしたことがある私が、留学生におすすめのクリスマスシーズンの過ごし方を紹介します♪
クリスマスパーティーに参加する
友だち同士でクリスマスパーティーを開催したり、語学学校主催のパーティーに参加したりするのは、カナダでのクリスマスの醍醐味の一つです。サンタ帽やトナカイの角などをつけて、パーティーを楽しんでみてはいかがでしょうか?
ホームステイ中の方は、家族のクリスマスパーティーに誘ってもらえるかもしれません。カナダのクリスマスならではの食事を囲んで、仲の良い人たちと素敵なひとときを過ごしてみるのもおすすめです。
シークレットサンタをする
シークレットサンタとは、送り主を伏せてプレゼントを交換し合うイベントです。渡す相手をくじ引きで決め、決められた予算内でその人が喜びそうなプレゼントを探します。
職場や学校などで行われることが多く、プレゼントを選ぶのも楽しいですよ。
クリスマスマーケットを楽しむ
カナダの一部の都市ではクリスマスマーケットが開催されています。お菓子やお酒、クリスマスのグッズなどの屋台が立ち並び、撮影スポットやきれいなイルミネーションも楽しむことができます。
バンクーバー、トロント、モントリオールなどの大都市では毎年クリスマスマーケットが開催されています。マーケットによっては入場料が必要な場合もあります。
イルミネーションを見に行く
カナダでも各地でクリスマスのイルミネーションを行っています。例えば私の暮らすビクトリアでは、人気観光地ブッチャートガーデンで冬季限定の大規模なイルミネーションが行われ、多くの人で賑わっています。
他にもバンクーバーではラファージレイクの周りを囲む1.2キロにも及ぶイルミネーションを楽しむことができます。大自然の中のイルミネーションは、日本で見るのとはまた違う趣きがあります。
カフェでクリスマス限定フレイバーを楽しむ
冬の定番フレイバーといえば、エッグノッグ、ジンジャーブレッド、ペパーミントなどバラエティに富んでいます。
『ウィンターワンダーランドラテ』といった、クリスマスならではのユニークなドリンクを楽しむことができます。カフェ好きの方は必見です。
冬に飲むホットチョコレートも最高!
スケートなどのウィンターアクティビティをする
カナダでは冬の気候が厳しいため観光には夏が人気ですが、冬だからこそできることもたくさんあります!
街中に冬季限定のスケートリンクが設置されたり、スキーやスノボにでかけたりと、冬しかできないアクティビティを楽しむチャンスでもあります。
私は一度バンクーバーのスケートリンクに行きましたが、スケート靴を5ドルほどでレンタルすることができ、とても安くスケートを楽しむことができました。
ボクシングデーのショッピングを楽しむ
クリスマスが終わっても落ち着く暇はありません!26日はボクシングデーのセールが行われており、服や家電などが大幅に割引されています。何か買いたいものがあるという人は、このタイミングを逃さないようにしましょう!
ショッピングモールや数々のお店は多くの人で賑わいます。お土産を探すのもぜひこのタイミングで!
【まとめ】カナダのクリスマスを思い切り楽しもう!
せっかくカナダにいるのならば、ぜひ日本とは違うクリスマスを楽しんでみましょう!郷に入っては郷に従え、カナダ流のクリスマスにどっぷり浸かっちゃいましょう。
ハロウィンが終わったころから、カナダの街は一気にクリスマスモードに入ります。クリスマスマーケットやウィンターアクティビティ、パーティーやイルミネーションなど、カナダのクリスマスは楽しいことがいっぱいです。
街中の装飾や各家庭のイルミネーション、クリスマス限定の商品やグルメなど…想像するだけで私もクリスマスが楽しみになってきました。
ターキーやフルーツケーキといった、カナダならではの伝統的な料理もぜひ試してみてくださいね。
ただしクリスマス当日の街はお店が閉まっていて閑散としているので注意するようにしましょう。パーティー用の買い出しは早めに済ませておくのがいいかもしれません。
それではみなさん、メリークリスマス!良いお年を~!