実用英語技能検定(通称:英検)という英語資格があります。
『英検』というと、国内で聞いたことの無い人はいないのではないでしょうか。下は5級から上は1級まで存在し、小学校低学年〜大人まで、毎年250万人以上が受験する日本で最大級の知名度がある英語資格です。英検は、日本英語検定協会という民間団体が主催する英語技能の検定試験で、国内ではTOEICと並んで非常に人気です。
『なつかしい』
英検に対し、そんな感情を持つ大人もいるかもしれません。当サイトの読者の方の中にも、その昔、学生の頃に学校の先生に勧められて受験した人もいるのではないでしょうか。英検は文部省認定の技能検定として、日本の義務教育における『英語力の指標』として発展したきたという歴史があります。
TOEICはリスニングとリーディングの2つの技能だけを問いますが、英検はそれに加えて、ライティングと二次面接でのスピーキングの4つの技能が問われます。英検の3級以上は、聞く(リスニング)・読む(リーディング)・書く(ライティング)・話す(スピーキング)の4技能が総合的に問われる英語試験なのです。
さて、今日は想い出話の一つでもしようかと思います。
管理人が人生で初めて受けた英語関連の資格(検定)試験は英検でした。管理人は小学校時代に初めて受験したのですが、今から思えば、これが管理人の英検との初めての出逢いだったわけです。
人生初めてとなる英検。勿論、最初は一番下の級である5級を受験しました。小学生でしたし、最初からハイレベルな級に挑戦できるわけもありません。結果としては、タイトルでももうお分かりの通り、不合格となってしまいました。
ということで本日は、そんな管理人と英検との出逢いにまつわる、
『人生で初めて英検5級を受けたらクラスでただ1人不合格になった話』
をしていきたいと思います。
誰が得するんだという話ではありますが、これから英検に挑戦される方や、英語学習に対して不安を持っている方は、ぜひ他人のひとつの経験だと思って聞いて下さいませ。
- 英検5級の受験を考えているが不安な方
- 自分の子供が英検5級に落ちてしまったご両親
- 自分自身が何と5級に落ちてしまい絶望している方
- 私の恥ずかしい過去を知りたい方笑
時代は遡ること小学生6年生
このお話をするにあたっては、時代を少し遡らなくてはなりません。
管理人が小学校6年生だった時のことです。
管理人はいくつか塾に通っていました。当時は小学校で英語教育が行われるということは無く、半年か1年に1回所謂ALTというネイティブの先生が来て、何やらゲームみたいなことをして遊ぶという授業がありました。
皆さん、ありましたよね?
管理人の地方はそこまで都会というわけでは無く、日常生活で外国人と接することなどほぼ皆無であったので、クラスの皆もその外国人の先生がやってくる日は、『何やらソワソワする』という、今から考えればすごく純粋な子どもであったと思います。
そんな時代ですから、今ほど『グローバル』が叫ばれていることもなく、日本人の英語学習に関する意識というのは明らかに低かったのではないかと思われます。
しかし、管理人が小学校6年生に上がった頃から、少しずつではありますが英語が『どうたらこうたら』という世の中になってきました。管理人が当時通っていた塾でも、英語の授業を行うコースが創設され、管理人ももれなくそのコースを取るに至ったのです。
1年で英検5級
その英語のコースなのですが、小学生6年生を対象にしたコースで、一つの明確なコンセプトがありました。それは、
というものでした。
公式HPにもあるように、日本英語検定協会自体も最近は『小学生のうちに英検5級を目指しましょう』と謳っています。
ここでとりあえず、英検5級というのはどのようなレベルなのか見ておきましょう。
5級は、英語の学習を始めて最初の目標となる級で、レベルはおよそ中学初級程度とされています。初歩的な英語を理解することができ、それを使って表現することが求められます。基礎的でかつ重要な内容が出題されます。5級は、英語学習のステップの始まりです。試験内容は、一次試験(筆記とリスニング)に加え、スピーキングテストも導入します。なお、スピーキングテストは級認定には影響せず、スピーキングテスト単位で合否判定されます。
引用元:公益財団法人 日本英語検定協会
管理人が通っていた塾もこんな感じで、
『これからお子様は中学校に入学され、今まで触れてこなかった英語が始まりますよ~。だから、1年で英検5級を取得してしまい、先にスタートダッシュをすることで、他の子に差を付けられます~!』
『英検5級に合格して自信をもって中学に入学することで、英語が初めてでつまずく子が多い中、中間テストや期末テストが本当に楽になりますよ〜!』
というこれまた『進◯ゼミかな?』と思うようなキャッチコピーを用いて、生徒を集めていたわけです。当時の管理人は英検というものがどういうものなのか全く知らなかったため、とにかく『エイケンゴキュウ』とやらに合格すれば中学でも大丈夫なんだ、というように洗脳されていきます笑
その後1年間、週1回の塾に通いながら英語を勉強していくわけなのですが、ここで英検5級というものがいったいどのくらいのレベルなのか、ということをもう一度確認しておきましょう。
英検5級のレベルとは!?
先程も述べた通り、英検というのは5級からスタートします。1級・準1級・2級・準2級・3級・4級・5級の7つの級があり、年に3回実施されているものです。年間の総志願者数は250万人を超える、日本で最大規模の英語検定試験で、長年にわたる実施歴により抜群の知名度と信頼を得ています。
さて、では実際に5級の問題をチラっと見てみましょうか。
実は各級の問題というのは、公式HPでPDFファイル形式で見ることが可能です。
英検5級は中学初級程度のレベルとされ、『初歩的な英語を理解することができ、またそれを使って表現することができる』とうたわれています。英語学習のステップの始まりであり、基本中の基本の内容が問われます。
どうですか?
ぱっと見でわかりそうですか??
今の5級ってこんな感じなんだ、と記事を執筆しながら考えていたのですが、大問1は基本的な単語を理解しているかを問う問題で、空所に単語を当てはめます。当てはめる単語自体は簡単な日常会話に登場するようなレベルですが、結局文の意味が分からなければ当てはめができないので、簡単な単語だけ知っておいてもダメでしょう。
こちらは語句整序ですね。
管理人は塾講師として高校生を教えていた時期もありましたが、高校生の中でもできない部類の子たちはこのレベルすら解けないと思われます。
逆にこのレベルが語句整序ではなく、スピーキングで口から出てこれば、もはや簡単な日常会話ができるレベルであると言えるでしょう。
英検5級の合格者は、次のようなことができると期待されます。
【読む】 アルファベットや符号がわかり、初歩的な語句や文を理解することができる。
【聞く】 初歩的な語句や定型表現を理解することができる。
【話す】 初歩的な語句や定型表現を使うことができる。
公式HPでは、中学初級程度が目安ということになっています。
どうでしょうか。感覚的には中1終了くらいですかね。
余談ですが、中学時代頑張ってしっかり英語を勉強した子は3級に合格できるレベルになります。
中学校の初級で習う英文法を週2回の塾で学習し、ひたすらこのような問題演習を繰り返していきました。管理人は英検とかよく分かりませんでしたが、周りの雰囲気に飲み込まれ、何とか合格せねばならないと思いつつ当日の受験を迎えたのです。
衝撃的な結果
結果から言ってしまうと、タイトルからしてお分かりのように、管理人は1年間の勉強を続けたにも関わらず、その塾のクラスで唯一の不合格となってしまいました。
ある日の授業の最初のことです。
とうとう英検5級の結果が返ってきたようで、生徒たちに返却され始めました。
順番に名前が言われて、皆当たり前のように合格していきます。みんな嬉しそうです。
どうやら、クラスの子は全員合格している様子です。友達も続々と賞状をもらっていきます。皆が合格証をもらう中、管理人は完全に自身の合格を確信していました笑
『やった、みんな合格だ!^^』
そう思いながら、まだかまだかと無い首を長くして待ち続けました。
まだ管理人の名前は呼ばれません。先生の手にある賞状が一枚一枚少なくなっていきます。
そして・・・
管理人の前で、もう生徒の名前が呼ばれることは無くなりました。
そう。
管理人は英検5級に合格することができなかったのです。不合格だったということです。
キョロキョロと不安になって辺りを見渡してみれば、どうやらクラスの中で落ちたのは唯一管理人だけのようです。不合格だったので一番最後に呼ばれたのでした。
先生は言いました。
『管理人くんは・・ちょっとあれだったね。。しょうがないね。。。』
しょうがなくねぇよ(笑)
反論したかったものの、管理人だけが不合格ということで、指導が悪かったという主張は通用しそうにありません。管理人は『ぐぬぬ・・・』と奇妙な声を出し、顔を歪めながらその場は引き下がったのでした。
シクシク・・・
さて、管理人が落ちた話は良いとして、結局合格率ってどれくらいなの?って話ですよね。
実は2014年以降非公表となっており、現在どれくらいの割合で合格するのか分かりません。しかし、2013年のデータでは、英検5級の合格者数は255,766名、合格率は85.0%とのことです。この数字は勿論中学生や高校生、大人も含まれています。しかし、こと『小学生』に限っていうと、約40%とのこと。
小学生は半分合格するか否かという問題なのです。
大人になった今から見れば、『まぁ、落ちても仕方ないんやなーい?』と思ってしまうものですが、当時はこども心に非常に悲しかった覚えがあります。
ますます英語嫌いに
結局管理人は英検5級を取得できずに中学校に入学したわけですが、このことが原因かは定かではありませんが、ますます英語が嫌いになっていきました。
中学では、3年間、『生徒が分からないと起立させる』という謎の指導をする教師が英語を担当していたため、管理人は常時立った状態で英語の授業を受けていました。
たった状態で勉強なんかできるわけないから、余計できなくなりますよね笑
負のスパイラルに陥り、授業参観でも立っているというカオスな状態に。
そこから英語を真面目に勉強しようと決意するまでの時間は相当長いものでした。本音を言うのであれば、小学生の頃から英語を好きになって、勉強を猛烈にしていれば、今頃はTOEICがどうたらとか、そんなレベルではなかったでしょう。
しかし、物事には『機』というものがあり、管理人の場合はまだ機が熟していなかったのだと考えるようにしています。
その後、本格的に英語を勉強するように決意するに至った経緯はこちらの記事にまとめてありますので、よかったらご覧下さい。
今となっては良い思い出
当時は悲しかったものの、今になって振り返ってみれば、いい思い出の一つです。
あの時合格していたら、今頃こんな記事は執筆できていなかったでしょうし、話のネタにもならなかったでしょう。
『失敗をする』ということは『人より多くの経験をする』ということです。何でもそうですが、最初から何でもできる人の言うことはあまり説得力がありません。
失敗を経験するからこそ、新たな学びがあり、発見があります。
管理人の尊敬してやまない人物にイチローがいます。彼の言葉の一つ一つには重みがあるのです。
4000本安打を達成した時、彼はインタビューでこのように言いました。
4000のヒットを打つには、僕の数字でいくと8000回以上は悔しい思いをしてきているんですよね。
それと常に自分なりに向き合ってきたこと
その事実はあるので、誇れるとしたらそこじゃないかなと思いますね。
人は4000本安打という光の部分のみに焦点を当てますが、その陰には、人知れない悩みや葛藤・失敗があったと言えます。彼の場合は野球でしたが、英語学習でも同じです。8000回失敗しても、半分成功すれば良いわけです。
こういった意味から、TOEICに関してもどんどん回数を重ねて受験することを管理人は推奨しています。
今では5級に落ちた経験自体がむしろ愛おしくも感じるのです。
おかげさまで、今では1級の準備ができるまでになりました。
段違いで難しいですね。英検最上級なだけはあります。
何度失敗しても、再度挑戦すれば良いと思います。そういう考えにさせてくれたのは、気が付けばあの英検5級不合格だったのかもしれません。
ネイティブではない管理人は、一生ネイティブになることはできません。
つまり一生、英語学習者なのです。
でも、かの日の思い出を大切にしながら、ライフワークとしていつまでも英語学習に励んでいきたいなと思っております。
長い道のりになります。皆様も一緒に一歩ずつ頑張っていきましょう。
これからも当サイト『EARTHIANS』を宜しくお願い申し上げます。
以上、今回は『【激白】人生で初めて英検5級を受けたらクラスでただ1人だけ不合格になった話をしよう』というテーマでお話をしました。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。