世の中には数多くの英語資格があります。
数えきれないとまではいきませんが、通訳案内士をはじめとする国家資格から、国連英検といったコアな英語学習者でないと知らないようなマイナー資格まで様々です。
その中でも、本記事では超有名英語資格『TOEIC』について解説していこうと思います。
今日は『TOEIC』について解説します!
TOEICは現代の日本社会における学生やビジネスマンの間で非常に人気となっているテストです。しかし、初めてTOEICという言葉を耳にする方もいるでしょう。管理人も初めてTOEICを受験したのは、大学生になってからです。『TOEICIPテスト』という団体形式で申し込みました。(※TOEICIPに関しては後で解説します)
もちろん強制的に受けさせられたわけですが、TOEICの概要も、どのように解くのかも全く分からずに受験した記憶があります。
TOEICってなんやねん・・・。ってか冊子分厚くn
In the Listenig test, you will be asked to demonstrate how well you understand….ペラペラペラ…
は、始まってもうた・・・汗
インターネット上にも、TOEICについて解説している記事は多くあります。しかしながら、そのどれもが断片的であり、トータル的な視点でTOEICという試験を理解するためにはいくつもの記事を参照せねばなりません。そのため、あらゆる情報をつまみ食いする形になってしまうため、一貫した流れが理解できず、『結局どういうことなの?』というようになってしまうことが多々あります。
本記事は、当スクールが本格的な『英語学習サイト』としての威信にかけ、TOEICという英語資格を一連の流れで最初から最後まで徹底解説することにより、この記事を読むだけでTOEICに関して必要な知識はほとんど全て得られるという目的で執筆しました!!
代表自身がTOEIC受験を生涯学習及び趣味にしていることから、実際の生の現場で起こっていることも考慮しつつ、地球一分かりやすく解説致します。
これからTOEICを受験しようと思っている初心者の方や、もっとTOEICについて理解を深めたいという中・上級者の方、TOEICを愛する全ての方に捧げます。
TOEICとは!?
まずここでは、TOEICがいったい何者なのかということについて解説します。最初にTOEICについての必須知識を得ることで、その後が体系的に理解しやすくなることでしょう。
TOEICとは
TOEICというのは、そもそもいくつかの英語の略です。
TOEICは『Test of English for International Communication』 の略で、『国際コミュニケーションのための英語力測定試験』を意味し、英語を母語としない者を対象とした英語によるコミュニケーション能力を検定するための試験です。
『じゃどこが運営してるの?』って話ですよね!
試験の開発・運営・試験結果の評価は、アメリカ合衆国の非営利団体である教育試験サービス(ETS)が行っています。
また、ETSはTOEFL(Test of English as a Foreign Language = 『外国語としての英語のテスト』トーフル)も主催しています。TOEFLとTOEICの違いに関しては後々解説します。
ETSは、厳密な調査をもとに各種試験を制作することで、世界中の人々にとっての教育の質と公平・公正性を向上させることを基本理念に、1947年に非営利組織として設立。
教育に関する調査・分析、また政策研究を実施することで、教員認定、英語学習、初等教育、中等教育、中等後教育向けにカスタマイズしたソリューションを個人、教育機関、官公庁や政府機関に提供。世界180カ国以上、9,000カ所以上において、年間5,000万件以上のテスト開発、実施、採点を行う。その中には、TOEFLテスト、TOEICテスト、GREテスト、The Praxis Seriesアセスメントなどが含まれる。
引用元:国際ビジネスコミュニケーション協会
TOEICの読み方について
さて、このTOEICですが,読み方がいまいち分からないという方が多いです。『トーイック』『トエック』『トイック』等、人によって呼び方は様々ですが、どれが正解なのでしょうか。管理人がいつも英単語を調べる際に利用しているweblio英和辞典で調べてみましょう。
これによれば『トーイック』が正解のようです。ちなみに、weblio英和辞典はデータベースなので、このようなTOEICという言葉で検索をかけてもヒットします。ただ、いちいちそんなことをしなくても運営当局のサイトにしっかりと明記してありますので見てみましょう!
TOEIC(トーイック)とはTest of English for International Communicationの略称で、英語によるコミュニケーション能力を幅広く評価する世界共通のテストです。
引用元:TOEIC公式サイト
公式サイトが『トーイック』と言っているのですから、この読み方が正しいと解するのが相当です。
ただ、運営元としてはトーイック以外の読み方も間違いでは無いという見解を持っています。確かに、トイックというように『E』を『イ』と読むのは英語式の読み方でドイツ語式では『E』は『エ』と読みますが、TOEICが英語の試験である以上、『トーイック』が正解かと思います。
会場の試験管も『トーイック』と発音しますし、公式問題集のナレーションの発音も同様に『トーイック』です。
体感で恐縮ですが、世の中の恐らく95%以上の人は『トーイック』と発音されていらっしゃいます。余談ですが、管理人の大学時代の英語の先生は『トエック』と読んでいました。個人的にはこの読み方がどうしても気に入らないのでやめて欲しかったわけですが、最後までこの読み方を止めてくれませんでした笑
TOEICの歴史
TOEICの歴史を語る上では、アメリカのテスト開発機関であるETSの存在は外せません。1977年に、北岡靖男という人物が日本人向けのテスト開発を依頼し、ETSがこれに同意したことが発祥です。その2年後に日本経済団体連合会(所謂経団連)と通商産業省の要請に応えてETSが開発したのです。
従って、割と最近できたテストなんですよね!
従って、年配の方はTOEICに関して無関心なケースも多く、『僕らが若い頃はこんなの無かった』とよく愚痴をこぼされます。1981年にはIPテストの実施が始まり、翌年には韓国でも実施されるようになりました。知っている人は知っている事実ですが、TOEICの受験者はほとんどが日本人と韓国人であり、グローバルスコアリングでは無いということです。
そして、1986年2月から現在の国際ビジネスコミュニケーション協会が運営を行っています。2000年には日本での年間の受験者数が100万人を超え、2008年度、TOEICは約90ヶ国で実施され、日本で約171万人、韓国で約200万、合計で約500万人が受検する試験となりました。
TOEICにも色々ある
『TOEIC』は1つだけであると考えられていますが、様々なものがあります。
上記の画像のように、リスニングとリーディングの能力を測るもの、スピーキングやライティングの能力を測るものや『TOEICBridge』というまだTOEICが難しくて手が出ないという方や、高校生などが挑戦する廉価版のようなものもあります。この『TOEICBridge』は形式はほとんどTOEICと同じなので、あまり英語はできないけどTOEICの雰囲気を掴みたいという方にはうってつけです。
これら全て合わせて『TOEICProgram』ということで位置付けられています。この各TOEICにはそれぞれ特徴はあるのですが、現在最も知名度が高いのが皆さんもご存知一番左の『TOEICL&R』と呼ばれるテストです。一般的に世間で『TOEIC』と言ったら、特段の事情が無い限りこの『TOEICL&R』のことを意味します。他のTOEICテストと比べても圧倒的な受験者数を誇ります。
従って、本記事でも『TOEICL&R』のことを『TOEIC』と称して解説していきます。
TOEICは1979年の発祥当初こそ受験者数が少なかったものの、この30年で爆発的に受験者数が伸びているテストになります。
上記で、2008年に171万人受験するテストになったことはお伝えしましたが、前年度である2017年度は約270万人が受験するテストにまで成長しています。
現代の英語学習ブームとグローバル化の流れを考えると、TOEICは今後も英語力を測る指標として多くの人に受け入れられ,受験者数も伸びていくことが予想されます。
TOEIC公式認定証の到着
オンライン開示の後に、『公式認定証』というものが到着します。
実は、オンライン開示では単純なスコアの数字しか分かりません。結果だけいち早く知りたい人の為のものなので、詳細なデータまでは分からないのです。
しかし、公式認定証には詳しく解説が載っています。
アビリティメジャードとは
TOEIC界隈で『アビメ』という言葉を耳にした人がいると思いますが、このアビメとは、『ABILITIES MEASURED (アビリティーズメジャード)』の略で、この公式認定証の下にくっついている『C』と『D』のことを指します。(厳密にはDのみ)
これは、日本語に訳すと『項目別正答数』ということになります。
これはTOEICIPのアビリティメジャードですが、色が違うだけです。この時の管理人は『散りばめられた情報を関連付ける』という項目ができていないことが分かります。対照的に、文法に関しては9割以上できていると分かるのです。
このように、オンライン開示では分からなかったことが書面で詳細に分かるようになるのが公式認定証とアビリティーズメジャードなのです。極稀にアビメが到着しないこともあります。
アビメが到着しない時は、当局に電話をかければ再発行してもらえます。『再発行』そのものを目的として、『届いていない』という名目で電話する人もいるかもしれませんが、毎回のようにやっていると明らかに不審に思われるので止めた方が良いでしょう。
TOEICとTOEFLの違い
ここまできて、皆さんもTOEICに関してはかなり詳しく詳しくなったのではないでしょうか。ここで皆さんに質問です。『TOEFL(トーフル)』という言葉を聞いたことはないでしょうか。
TOEFLについて分かりやすく解説してくれてありがとう!
これTOEFLちゃう、TOEICや。
実は、ここまで話をしてきた試験は『TOEIC』ですが、TOEICとは別に『TOEFL』という試験があります。
TOEICとTOEFLは何が違うの??
今から簡単に解説するで!
TOEICとTOEFL。非常に見た目は似ていますが、全く別の試験です。TOEFL®テストは『Test Of English as a Foreign Language』の略で、英語圏の大学生活で必要な『読む』『聞く』『話す』『書く』の4つの英語コミュニケーション能力を総合的に測定するために米国で開発されたテストです。
試験問題を作っているのがETSという機関で、TOEICもここが作っていることが冒頭で述べた通りです。世界的にはTOEICよりもTOEFLの方が圧倒的に知名度が高い状況となっています。受験された方であれば分かると思いますが、試験は4~4.5時間で、年に50回以上実施されています。内容がアカデミックなのが特徴で、歴史や科学・文学・建築・医療・環境といったテーマで出題されます。内容のテーマ的には英検に近いです。
このTOEFLは、海外の大学における入学基準(足切り)に設定している所が多く、カナダやオーストラリアなどなど英語圏でも幅広く採用されています。
まとめると、TOEICはビジネスや日常生活の中での英語によるコミュニケーション能力を測るテストで、その大学生の就活や企業での昇進において英語能力を測る際によく利用されるもの。TOEFLは海外留学に利用され、アメリカやイギリス、オーストラリアなどの教育機関において入学の基準として用いられるものということです。簡単に言うと、
TOEIC☞ビジネスに特化
TOEFL☞アカデミック
ということになります。
TOEFLは会場へ着いた順にテストが受けれるiBT試験(Internet-based Test)で、会場にはパソコンが用意されており、パソコンに向かって試験を受けます。スピーキングに関しても、ヘッドセットのマイクに向かって喋るという、独特の形式で行われます。
このように、試験の目的から試験内容までTOEFLとTOEICでは全くと言っていいほど異なるのです。TOEFLは受験料がアホみたいに高いので、日本国内では圧倒的にTOEICが有名になっています。