TOEICという英語資格があります。
国際的なコミュニケーションの場で必要とされる英語能力を評価する民間資格です。試験内容は全200問で、リスニングが45分で100問、リーディングが75分で100問の合計2時間で解き切るマーク式の試験です。
TOEICは、社会人の『ビジネスに特化した英語力』を公平に測定する指標として非常に人気があり、企業にお勤めのビジネスマンは勿論のこと、現在では、下は高校生から上は大企業の部長まで受験する英語資格になっています。
TOEICは、合格不合格で判断される単純な試験ではなく、自身の英語力に基づいて10点~990点の間でスコアが出るようになっています。分かりやすく言うと、ボーリングのスコアのような感じで、英語力が高い(ボーリングが上手い)人ほど高得点が出る仕組みになっています。
全国のトーイッカーの方々に激震が走るニュースが飛び込んできました。なんとあの大人に大人気の英語資格『TOEIC』がまさかの受験料の値上げを行うとのことです。
TOEIC® Listening & Reading公開テスト受験料改定のお知らせ
管理人自身もこれは非常にショックなニュースでした。『年に1回受験する』といったくらいではあまり実感は湧かないかもしれませんが、趣味で毎月受験しているようなトーイッカーの方々にとっては痛すぎる話です。
うちも大打撃やわwww
値上げと言えば、最近、日本英語検定協会が英検受験料の値上げを行なったばかりでした。
英検に引き続き、まさかのTOEICもこの有様です。公式見解を見てみましょう。
一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(以下、当協会)は、2020年4月の実施回より、TOEIC Listening & Reading公開テストの受験料を以下の通り、改定させていただきます。昨今、テスト資材の運搬費、テスト制作費、テスト実施監督者をはじめとする人件費など、テスト実施に関する費用が高騰しております。また、個人情報保護対応に伴うさらなるセキュリティ強化によるITコストも増加しております。 これらを受けて、今後も受験者の皆様に、品質と信頼性の高いテストを継続的に提供するためには、受験料の改定が必要であるとの判断に至りました。当協会は、引き続き安定的な実施運営に取り組み、受験者の皆様により良いサービスを提供できるよう努めてまいります。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
英検は学生バイトを試験監督に雇ったりしており(ひどい時は寝てる笑)、カツカツなのが垣間みえておりましたが、TOEICは社会人の受験者が一番多い資格ですから、正直カツカツな感じもしませんでしたし、大丈夫だろうと思っていました。
しかし、ここにきて受験料の改定ということで、このニュースに驚きを隠せない人は多いと思います。
実際に金額はどのように変わるのでしょうか。
【現行】5,725円
【改定後】6,490円
ということになります。実際の改定時期は2020年の4月からとなっています。
さて、今回の受験者を悩ませているのが、
消費税増税に伴うダブルパンチです。
ただでさえ、消費税が10%になることによって105円値上がりするのに加え、そこから更に受験料自体の値上げが加わることから、トータルで計算すると765円の値上げということになります。
TOEICは年間10回行われます。すると、765×10=7650 という計算になり、1回余分に受験ができてしまうほどの値上がりとなります。塵も積もれば山となるという諺の通り、決して蔑ろにできない金額であると思われます。
管理人の個人的な意見を述べれば、このような教育関連事業に関しては、これからの日本の子供達の学力向上の観点から全て非課税にするくらいの勢いがあっても良いと思います。税制についてダラダラ私見を述べるサイトではないので、政治関連の話はこれくらいにしますが、明らかに税金の使い道を誤っている現代の日本国家において、学習業界においてもその影響は計り知れません。
ただ、TOEICの歴史を振り返れば、あまり悲観的になる必要は無いのかもしれません。というのも、TOEICは過去に値下げを何回も行っているという経緯があるからです。
149回試験(2009/9/13実施)まで:6,615円(税込5%)
160回試験(2011/1/30実施)まで:5,985円(税込5%)
188回試験(2014/3/16実施)まで:5,565円(税込5%)
243回試験(2019/9/29実施)まで:5,725円(税込8%)(←今ここ)
244~248回試験(2019/10/27~2020/3/8):5,830円(税込8%)(←増税後)
249回試験(2020/4実施)から:6,490円(税込10%)
TOEICの運営元は財団法人であるため、株式会社(営利法人)と違って暴利を貪ってはなりません。この点において当時のTOEICは儲けすぎだったために受験料が引き下げられたと考えられています。ただ、今回、受験料に対するコストが見合わないと判断され、再度値上げされた(元に戻った)ということです。
ちょっとこの金額を英検と比較してみましょう。
TOEICの受験料は今後6,490円となりますが、これは英検2級を毎月受験するのとほぼ同等の価格設定になっています。百歩譲って、英検は面接に伴う人件費がかさむため、仕方が無いですが、やはりTOEICは高くなったと言えるでしょう。
ただ、TOEICは相手が大人ということもあって、めちゃめちゃスタッフの人数を用意しているので、仕方の無いことかもしれません。また、個人的には英検同様、会場費が非常に運営を圧迫しているのではないかと考えています。
だいたい会場は大学が多いのですが、大学というのは、TOEICや英検をはじめとする各種検定や、河合塾の全統模試などに会場を提供することでお小遣い稼ぎをしているのが現状です(大学は土日は休みのため)。大学側が年間でいくら貰っているのかは、当サイトも知る由もないのですが、そういった所から削減していくべきだと思います(大学側に交渉するなど)。
ただ、このように値上げが決定してしまった以上、消費税の増税と同じように『一度上がったら戻らない』一方通行であると感じます。従って、『景気が良くなったから消費税3%に戻すね!』という時代がほぼ100%来ることの無いように、『TOEICの受験料引き下げます!』ということも今後10年・20年は無いと思われます。
そもそも、現代の移り変わりが激しい現代の世の中において、20年後もTOEICが英語資格として立派に機能しているかどうかもわからないと思います。従って、価格が不変である以上、我々ができることとしては『毎回のTOEICを全力でこなすこと』以外にありません。
今後はお遊びやお試しでの受験が減ると思いますし、中途半端な受験者が減るため、より一層本気の人しか受けに来なくなるような気がします。ということは、TOEICのスコア算出方式から考えれば、理論上はスコアは出にくくなるということになります。
ま、そこまで影響が出るかどうかわかりませんが、今後の平均点の推移に関しては動向をチェックしていきたいと思っています。
以上、本日は『【悲報】英検に引き続きTOEICが受験料を値上げ!消費税増税に伴うダブルパンチで一気に高額になりもはやお遊びで受験できる価格ではありません。』というテーマでお話をしました。
当サイトは、基本的にどれだけ値上げしても受験し続けますので応援よろしくお願い致します。
受験料の値上げなどではビビらない当サイトの読者の皆様、これからも一緒に頑張っていきましょう!!