大韓航空という航空会社があります。
大韓航空は英語で『Korean Air』と表記します。韓国の最大手のエアラインで、ナショナルフラッグ・キャリアです。日本で言うところのANAやJALに相当します。
大韓航空は、韓国最大かつアジアで大手の航空会社の一つであり、仁川国際空港を国際線用ハブ空港として、世界中を結ぶネットワークを構築しています。2019年3月末時点で、167機もの機体を保有し、世界44カ国124都市への定期便を運航しています。日本各地からは20路線以上の韓国路線を運航しており、その便数も非常に豊富です。
私事で恐縮ですが、当サイトでも記事にした『豪州クイーンズランド大学』の留学の際に大韓航空を利用しています。少し仁川国際空港の話も出てくるので興味があれば下の記事をご覧下さい。
さて、大韓航空と言えばやはりCAさんとその制服が特徴ですよね。
お美しい・・・笑
現在の制服をデザインしたのはイタリアのデザイナーである、ジャンフランコ・フェレという方だそうです。大韓航空では何度も制服が変わってきていますが、 現在のこの制服に関しては、客室乗務員の機内での動きを意識した実用的なデザインが採用されています。
- インターナショナルなモダンファッションと、韓国の伝統的な美の要素を調和
- エレガントで洗練されたデザインでありながら快適な着心地
- やわらかく、実用的な素材を使用した、人間工学に基づくデザイン
個人的に、全航空会社の中で最も好きな制服だったりします。この白と青の色合いは他の航空会社でもあまり見ないかと思います。ジャケット無しタイプでは青色の制服になっており、空のお仕事ということで一番爽やかさがあるような気がします。
前回のエアアジアの時もお話したかと思いますが、独自色が強く、CA志望者も含め結構好みが分かれる航空会社だと思います。制服に関しても、このエレガントさが似合う人と明らかに似合わない人がバッサリ分かれますね。
大韓航空は韓国の航空会社ながら、日本人の方も一定数働いていらっしゃいます。上の記事の留学から帰ってくる際も大韓航空でしたが、日本人のCAさんも乗務していました。グローバルかつ多国籍な環境で自分を磨いていきたい!幅広い視野を身に付けたい!という方にとっては、今後のアジア圏における航空業界の発展を考えても良い環境だと思います。
また、韓国という外資の航空会社でありながら、日本ベースで働けるということが我々日本人にとっては最大の魅力かなと思います。
さて、だいぶ前おきが長くなり何の話か分からなくなっていますが、現在当サイトではCA(客室乗務員)と英語力に関する記事をシリーズ化させています。これまでに国内の主要な航空会社について考察を行ってきました。
今回は大韓航空の客室乗務員における就活についての記事になります。
航空会社の就活でも当たり前のようにエントリーシートを提出し、そこにTOEICのスコアの記入する欄があります。
『客室乗務員を目指しているけど、あまり英語は得意ではない』そんな方もいらっしゃると思います。CA就活のために準備をしておきたいけど、具体的に何点を取得しておけば良いか分からないといった方の為に、本日は『【KAL】大韓航空のCA内定に必要なTOEICの点数は何点!?TOEICよりもむしろ韓国語の方が重要か【最大手】』というテーマでお話しようと思います。
今回は大韓航空ということで、ジェットスター・ジャパン・エアアジア・ジャパンに続き、三つ目の外資系航空会社になります。外資系というより、完全な外資ですが、TOEIC等、英語資格の要件は厳し目なのでしょうか。
また、ハングルについてはどうでしょうか。きになるところです。
大韓航空のCA内定に必要なTOEICスコア
通常の就職活動においては、TOEICのスコアはあったらあったで有利になりますが、基本的にポテンシャル採用になるので必須ではありません。しかし、これが『航空業界』となると話は別になってきます。
航空業界と言えば、皆さんのイメージの通り『英語』が必須の世界になってきます。従って、TOEICは『あったら有利』というよりむしろ『足切り』として使われることが多く、一定のスコアを持っていないとそもそも応募すらできないケースが多々見られます。
今回は大韓航空がCA(客室乗務員)に求めるTOEICのスコアについて見ていきましょう。一番簡単な方法は採用ページの募集要項を見ることです。
1.募集職種:客室乗務員(契約制)
2.採用予定人数:30名程度
3. 入社時期:2019年9月以降 会社が指定する時期
4. 勤務地:成田、関西ベース
5. 勤務時間:勤務表による ※1ヶ月単位の変形労働時間制
6. 休日:勤務表による
7. 待遇
・基本給: 88,650円
・フライト時:1年目2,100円 × 飛行時間
・有給休暇付与 (6ヶ月間勤務後)
・社会保険完備その他 優待搭乗制度あり
・その他 当社規定による8. 応募資格
・専門・短大卒以上
・TOEIC550点以上、または英検2級以上 保持者・身体的に乗務に支障が無いこと 矯正視力1.0以上
9. エントリー期間 : 2019年5月20日(月)~2019年6月9日(日)
10. エントリー方法
大韓航空リクルートサイト (http://recruit.koreanair.com)よりエントリー受付。
-TOP画面でJAPANESEを選択 → 右上「入社案内/確認」 →
「エントリーシート作成」からお入りください。※ 郵便, 会社訪問, E-mailによるエントリー受付は行っておりませんので
ご注意願います。11.その他
・書類選考通過者のみ次回試験のご案内をいたします。
・大韓航空リクルートサイトにてご確認ください。(TOP画面でJAPANESEを選択→ 右上「入社案内/確認」→「合格者確認」)
・1次面接時には英語資格の証明書のコピーを提出して頂きます。
・選考基準:当社基準による総合的判断
・応募書類は返却いたしません。 お預かりした情報は採用のみに利用し、選考後は適切な方法にて処分致します。※ 電話でのお問い合わせはご遠慮ください。
引用元:大韓航空公式サイト 採用ページ
大韓航空は外資ということもあり、ホームページの求人ページから純粋な日本企業とは異なることが分かります。FDAやピーチと比べ、高卒ではアプライが不可能ですので、その点、専門学校卒以上の学歴は必要になってきます。
上の募集要項を見てみると、英語力の要件は次のようになっています。
上記にてお分かりの通り、全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)等の一般のエアラインに比べて、同等のTOEICのスコアが設定されていることがお分かり頂けます。しかし、外資という点を考慮するとこの要件はやや低めであり、大韓航空の選考においては、その他の要素が重要になってくる可能性が高いです。ただ、新卒・既卒であったとしても基本的に求められる英語力は同じになります。いつ入社しようが、業務内容は同じだからです。
このように、最低でもTOEICで550点を取得しておかないと足切りとなり、書類選考を通過することができません(というより事実上応募不可)。
総合商社や一部のメーカーにもありがちですが、選考過程において『証明書類の提出は別途通知します』と書いてある会社に関しては、ほぼ間違いなくスコアを提出されられますので、スコアを盛ったり虚偽表示をすることは一切不可能です(大韓航空は一次面接で提出必須)。
ちなみに、TOEICで550点というスコアは英検に換算すると2級と並べられることが多いです。600点というスコアは現在の日系エアラインでCAに求められる英語力の平均的な数字ですが、大韓航空はそれより少し低いです。とはいえ、『英検2級』という観点から考えれば同じですので、特にそこまで気にする必要はありません。
さて、CA記念受験組を除き、おそらく皆さんが目指すところは『応募』ではなく『内定』だと思います。
数多くのライバル達と戦い、勝ち抜いていく為にはTOEIC550点では少し心もとない気もするでしょう。CA受験において『何点とっておけば絶対内定』といったものはありません。客室乗務員に関しては英語力もそうですが、それ以上に様々な要素が絡み合ってくるので、英語力はその指標の一部にしか過ぎないのです。
ちなみに、ANAウイングスでもそのことは言われています。大韓航空とANAウイングスは別会社ですが、英語力に対する採用基準や考え方は根本的に一緒と考えてもらっていいです。
私たちの仲間として一緒に働いて頂く方の人物重視の選考を行なっているため、英語力だけで合否を判断しておりません。
引用元:ANAウイングス 採用サイト
ただ、そうは言ってもある程度のスコアを獲得して安心したい気持ちも分かります。では何点を取っておけば良いのでしょうか。
大韓航空はできればTOEIC700点(英検2級A程度)以上を取っておくとよい
採用予定人数というのは、その年の景気や企業動向の問題もありますし、特に航空業界は世界経済の影響をモロに受けますので年度毎に様々です。しかしながら、ここ数年は2020年に開催される東京オリンピックの影響もあり、JALやANAでは500〜600人程度が採用されます。それに対し、応募者がどれくらいいるかという話ですが、7000〜9000人は存在します。
当然中の当然ですが、JALの客室乗務員を志望する人はANAも受験します(片方しか受けないのは相当まれ)。そして、客室乗務員に本気でなりたい方は、航空会社全てを受験するのが常識中の常識です。従って、ANAを受けている人もKALを当然受験するでしょう。
ここで問題となってくるのが、大韓航空のような外資だと、日本人採用枠としての採用人数が少なめに設定されているということです。大手のように大量採用大量離職のような状態では無いので、逆に内定にまで至る道のりが狭き門だったりします。募集要項を見ると30名程度です。
そうなってくると、書類で落とされる人は数多く存在してきますね。最近流行りの動画選考等を加味し、その他のスペックが殆ど同じ人間であればTOEICの高い方を優先的に次のステップに上げることは優に考えられるのです。そのため、応募条件の650点で満足して提出してしまうのは少しもったいないような気がします。
現実的にはTOEIC700点(英検2級A程度)レベルの勝負になってくると思います。体感的な数値で申し訳ないですが、私自身の就職活動を通して出逢った方々を見ても、おおよそ600後半〜700後半くらいが一番多いように感じますし、内定者のボリュームゾーンになってくると思います。
もちろん、800overのスコアを持っているのであれば、それに越したことは無いのですが、700以上あれば『英語力』で足切りされることはありませんし、仮にお祈りを喰らったとしても、それは英語力が原因ではありません。ANAの自社養成パイロットでも応募条件で700点が設定されている以上、新卒のCAにそれを求めることは到底考えられないからです。
このことから考えても、TOEICで700点以上のスコアを獲得できたらそれ以上にスコアを伸ばす等のことを無理にする必要はないのです。その時間があったら、エントリーシートを何度も読み直して完璧にしたり(ESで落ちるのは避けたいから)、動画面接および集団面接などの対策に力を注いだ方が結果的には内定に近づくと思われます。
大韓航空は英検も評価します
大韓航空は、TOEICで550点ということでしたが、JALと同じように英検も少なからず評価するように感じます。航空会社の中にはGTECで代替できる所が多いですが、GTECのような世間的にマイナーな資格に力を入れて取り組むのであれば、将来的にも様々な場所で評価されるTOEICや英検に注力した方が100倍良いと思います。
マイナー資格ということは、それだけ頑張って資格を取得したとしても評価できる人の『絶対数』が少ないからです。このことを単純に解釈すれば、英検であれば2級を取っておけば間違いないように感じます。そもそも募集要項に英検に関しての記述があるわけですし、『別にTOEICでなくても英語ができる指標があれば良い』という企業の姿勢が見て取れるからですね。
従って、英検を勉強されている方はどんどん英検をやればいいと思います。ちゃんと評価してくれるはずです。この辺りは企業のカラーもあるので面白い所ですよね。
CAは航空会社によってTOEIC要件のみならず英語面接もあるので注意!
日系大手航空会社では、エントリーシートの提出後に英語試験が課されるほか、英語面接を行う場合もあるので要注意です。大手航空会社では、国際線も飛んでいますので、それを見越して入社段階である程度のスピーキングができるかも判断されています。
スピーキングの能力を担保するためにTOEFLや英検を受験するのも一つの方法なのですが、そもそも企業の人事は会社でTOEFLや英検を受験しないので効果的と言えず、やはりTOEICで700点以上を獲得しつつ、現実的には
面接と言っても、日常的なコミュニケーション能力をみるだけで、英検のように『街中に防犯カメラを設置することはプライバシーの観点からどうか』みたいな(実際に私が2級の面接で聞かれた)ことは問われませんので、上記のオンライン英会話で日常の会話を練習しておくだけでも全然違うと思います。
どのみち、英語は入社してからもやっていくと思いますし、仮に入社後に挫折してしまったとしても国際線に回されないだけなのでそこは気軽に立ち向かっていく気合いが重要です!
大韓航空はTOEICもいいけど韓国語が結構重要!
TOEICとは話がずれてしまうのですが、実は航空会社というのは『JTB』や『HIS』といった旅行会社と同じく、英語以外の語学スキルも重宝されます。この点は総合職やパイロット以上に求められることが多いように感じます。
現代では英語が共通語として認識されているのは事実ですが、韓国の訪日インバウンド客というのは非常に多く、特にキャビンを担当することになる客室乗務員は韓国語ができると尚評価されると思います。もし、英語に加えてある程度の韓国語が可能であれば、そちらの路線にもすぐに対応することができ、アピールポイントになることは言うまでもありません。
実際に、面接でもどの程度韓国語が喋れるかをチェックされるようですので、ある程度の会話ができるとすればかなり高評価であると言えます。しかし、日本人でありながらあえて大韓航空で働きたいという方は、そもそも韓国が好きであるケースが多く、それなりにハングルができる受験者が多いと思われますので注意すると共に、より一層の努力が必要になります。
大韓航空においては、ある意味では英語力はそこそこにしておいて、中国語や韓国語といった言語をマスターした方が『そっち枠』で採用されるような気がします笑
もし、私が大韓航空の客室乗務員を目指すのであれば、あまり皆が勉強する事の無い中国語や韓国語等を猛勉強して臨む戦略に出ます。この辺りは、ANAやJALと少し戦略は異なってくるので、各自の方向性に合わせて選択していくべきであると感じます。
ただ、英語に関しては結局どこの航空会社でもマストになってくるので、大韓航空が本命の人にとっても、あくまで英語を頑張りつつスタディサプリ等のアプリをガンガン活用しながらスコアを伸ばし、余裕があれば中国語ないし韓国語にも手を出すのが最適解だと思います。
大韓航空のCA選考はできる限り早くから対策することが大切
ここまで、CA選考におけるTOEICの重要性について語ってきましたが、TOEIC対策はなるべく早めに対策を行っておくことが重要になります。IPテストも含め、TOEICは無限に受けられるものではありません。
私自身、TOEICの点数が足りずに直前期になって焦っているCA志望の方たちを何人も見てきました。少しでも高い点数を取るに越したことはないのですが、できるだけ早くから対策をしておけば焦らずに選考に臨めると思います。
目標点を設定し、準備を開始してから実際にスコアを取得するまで早くて3ヶ月〜半年はかかるかと思います。英語は一朝一夕で能力が向上するものではありませんし、突然できるようになるものでもないので、大学生や専門学校の方であれば少しでも低学年からTOEICの対策をしておくことをおすすめ致します。
できる限り早めに対策を行い、ライバル達に差をつけましょう
まとめ
いかがだったでしょうか。
本日は『【KAL】大韓航空のCA内定に必要なTOEICの点数は何点!?TOEICよりもむしろ韓国語の方が重要か【最大手】』というテーマでお話をしてきました。
CAを目指している人は、統計的に国際学部関係の人が多いので、自ずとTOEICのスコアも高い人が多いのが特徴です。しかし、専攻が英語の人だけかというとそういうわけではなく、実に様々な学部・学科から採用されます。
応募資格のTOEIC550点・目標点となる700点は、国際関係の学部以外の一般的な学部の学生さんにとって多少難しく感じることもあるでしょう。しかし、コツコツと真面目に取り組んでいけば600〜700点というスコアは決して難しいものではありません。当サイトおすすめのTOEIC対策アプリであるスタディサプリも上手に併用しながら対策するのが良いと思います。
KALは外資ということもあり、働いている人も韓国籍の方が多いので、必然的に英語力・韓国語力は必要になってきます。それに加え、航空業界というのは、機体に関することから航空法に至るまで、絶対に英語がついて回るのは変えられない事実です。そのため、入社してからもコツコツと努力していく姿勢を見せることがCA内定に必要になってくるのではないでしょうか。
本記事が皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
【最後に】TOEICを頑張るあなたにオマケ情報!
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