皆さんこんにちは!
突然ですが、皆さんはスターバックスに行かれることはあるでしょうか。新作が出る度に行ってSNSに投稿する女性や、毎日コーヒーをもらいに通っているという男性もいらっしゃることでしょう。
さすがに、アホみたいに出店を続け、都会では『あのスタバの角を曲がるとスタバ』みたいな状況になっている状況の中、スタバを知らない人は日本にいないかと思われます。ご存知の通り、スターバックスは1971年にシアトルで発祥した世界的カフェチェーン店です。
日本にも1996年に上陸し、当時はシアトル系カフェというものが珍しく、家でも職場でもない第3の場所『サードプレイス』”third place”を提供するというコンセプトがたちまち人気となり、現在までに圧倒的なブランドを築き上げてきました。
管理人は、そんな古き良き時代のスターバックスコーヒージャパンで4年と少し勤務していたことがあります。スターバックスコーヒージャパンがまだ米国本社とライセンス契約を結んでおり、米国の完全子会社になる前の話です。
『それと英語学習と一体何の関係があるの??』そう思われた方は多いでしょう。
実はスターバックスは管理人が英語を真剣に学ぼうと思ったきっかけを作ってくれた場所であり、正に人生のターニングポイントであり、地球人として生きていこうと思わせてくれた場所なのです。
今から考えれば、スターバックスとは御縁があったのでしょう。それなりに情熱を注いできたので、今でも自分の中では大きな存在になっています。
本日は、そんなスターバックスで4年以上以上働いた管理人が語る、『スターバックスで働いたら英語学習に関する意識が180度変わった話』をお届けしたいと思います。
- スターバックスで働く上で英語が必要なのか知りたい方
- 管理人のスターバックス時代の話が聞きたい方
- スターバックスの店員になってみたい全ての方
- 外資系のカフェというものがどんな感じか知りたい方
【元スタバ店員が語る】スタバに入るまでは英語が大嫌いだったw
管理人は昔から英語が嫌いでした。小学生の頃は公文式という塾で英語をやらされるも、意味不明で挫折。公文式を知っている人であれば分かると思いますが、授業形式ではなく、自分で独自で教材を進めていく方式なので、小学生が一人で英語を学べるわけがありません笑
その後、また違う塾の『1年で英検5級に合格しよう』というコースでクラスでただ一人不合格。皆が賞状を順番にもらっていく中、管理人だけもらえず、先生からの慰めの言葉が子ども心に悲しかったことを今でも覚えています。
中学に入っても英語はまるっきしダメダメでした。
授業中に当てられて分からず、立たされる(当時はそういうことが日常茶飯事でした。今は生徒が分からないと起立させるなんてことはないかと思います)という毎日で、ずっと立っていた覚えがあります。
授業中ずっと立っているのですから、勉強できるわけがありません。そして、勉強ができないのですから、英語も当然できるようになりません笑
さらに、高校に入学しても定期テストで全く点数が取れず、単位を認定してもらうための追試に明け暮れる毎日でした。英語できない者同士で集い、お互いの傷を舐め合うというなんとも情けない状態だったのです。
今から考えれば、英語ができるようにならなかった原因、もっというと英語という言語を好きになれなかった原因は完全に教師にあると思っていますが、生徒が教師を選ぶこともできず、また、素晴らしいと思える先生にも出逢えずに成績はずっと底辺を彷徨っていたのです。
そんな私の英語学習に対する意識が変わったのが、スターバックスで働き初めてからです。
【元スタバ店員が語る】スタバで働く上で英語は必要か?【めちゃ聞かれる】
そもそも論になるのですが、スタバで働くのに英語は必要あるでしょうか。大前提から考えてみましょう。
管理人が勤務していた当時、お客様やスタバで働きたい人からよく質問されていたことに『スタバで働くに当たって英語ができる必要がありますか?』というものがありました。
世間の一般的な関心事なのでしょう。そんなにできるイメージがあるんですかね。
店舗で勤務する営業部の場合(現場スタッフ)
所謂『スタバの店員さん』の場合です。ここに属する人たちは、営業部であり、実際にお客さんと接して店舗で商品を売っていきます。SSV→SM→DM→RDOというのがキャリアステップです(内部用語ですみません、説明する気もないです)。
で、即決にお応えします。
全く必要ありません。
断言します。いりません。
スターバックスはアメリカの会社だから~
外資系は~
外国のお客様がいっぱいくるから~
どんなことを言っても、必要ないものは必要ありません。4年以上勤務し、様々なスタッフを見てきましたが、1割も話せないというのがリアルな現状だと思います。結局の所、言い方が悪いですが、現場の店舗でスタッフとして働く程度のレベルでは必要ないということです。
実際、話せなかったとしても、身振り手振りで何とかなってしまうのが現状です。それに、英語のメニューも用意してあるため、それを見せれば良いだけなのです。
勿論、空港の中にあるスタバ等の特殊な場合は話せるに越した事はないですし、都会に行けば行く程海外からのお客様も増えるわけですので、当然英語ができればオペレーションが楽になります。
しかし、究極的なことを言ってしまえば、店舗の9割はバイトですし、女の子・若い子・かわいい子・愛嬌のいい子といったキラキラ系が採用されやすいことは今も昔も変わりません。店舗スタッフにとって必要なのは、英語能力なんかよりも、『若い女性であること』『店長に媚を売る能力』なのですが、スタバのダークサイドの話になるのでこの記事では割愛します笑
サポートセンター(本社)の場合
スターバックスでは、本社機能のことをサポートセンターと言っています。
この人たちは、所謂接客をしない方々で、オフィス組です。新卒で入社した場合、殆ど本社には行けません。また、店舗内で『社員募集中』等のポップが設置してあることが多いかと思いますが、あれは全て現場要員の募集であることに注意しましょう。さらに、現場から本社に行ける制度は形上は存在するものの、事実上殆ど機能していません。
さて、サポセン(社内ではこう略す)では、マーケティングをしたり、商品開発や資材の調達等を行っています。では、スタバ本社なら英語は必要なのでしょうか。
中途採用の募集要項を確認すればすぐに分かります。
まずは商品本部の、プロダクトディベロプメントチームの管理職の場合。
応募資格の最後の所に、『ビジネスにおける実用英語能力』とあります。この『実用英語能力』というのが何を指すのか曖昧ですが、世間一般的には、TOEIC730点くらいと思ってもらって良いです。
ま、管理職なので当たり前と言えば当たり前です。
では次に、コーポレートコミュニケーションというポジション。こちらは非管理職。
最後の所に『英会話スキル(ビジネスでの英語使用経験は不問)』とあります。
Webディレクター(管理職・非管理職)も見てみましょう。
『ビジネス英語力(メールでのコミュニケーションができる程度)があれば尚可』とあります。
まだまだ職種は沢山あるのですが、このように応募資格の欄に記載があるため、レベルの差はあれど、どう考えても英語力が求められていると考えるのが妥当です。
しかし、そうはいっても、TOEICの点数で足切りをしていないところから推測すると、『あれば良い』程度の問題であると言えます。実際、現在は米国本社の完全子会社ですから、社内文書等も英語で降りて来るのでしょう。できれば、それだけ他の人に対してのアドバンテージがあることに変わりありません。
以上より、
【店舗スタッフ】☞英語力を求められていない
【本社社員】☞できると良い程度のレベル
のものであると言えるでしょう。
前提が長くなってしまいましたので、管理人の話に戻ります。
元スタバ店員が直面した『誰もが英語で注文する』という現実
先程述べたように、店舗スタッフには英語力は求められておらず、英語のメニューも用意してあることから、必要ないという結論を出しました。
しかし、私はある一つの現実にぶつかっていました。
海外からの人みんな英語で注文してくるやん・・・
そうです。
私の店舗は割と都心に位置する場所にあり、さらに一流ホテルも近くに位置していたためか、海外からのお客さんが非常に多い店舗でした。
私にとって意外な発見であったのですが、海外からのお客さんはそれが英語ネイティブであれ、非ネイティブであれ、『皆英語で注文する』ということに驚きました。英語が話せない人も、頑張って英語で注文されます。アメリカ人とかになると『スタバは英語通じるだろう』的なノリで容赦なく通常スピードで話してきます。
因に、4年以上働きましたが、外国人に英語以外で注文されたことは一度もありません。
英語のメニュー見せて『これみといて』ではあまりにもかわいそうだと思い、なんとか管理人なりに頑張って伝えようとしていました。簡単なオーダーであれば、商品名を言ってお金をもらうだけですから、難しいことは何もありませんでしたが、少しイレギュラーなオーダーや、クレーム等に関しては完全に歯が立ちませんでした。
この当時の管理人の英語力は、
For here or to go?
Thank you.
Which size?
といった完全に中学校で『レストランで注文してみよう!』みたいなコーナーでやったような英語しか出て来ず、頑張って喋っている感満載でした泣
正に晴天の霹靂
『OK、もういいよ。』
そう言われてしまったのは、私が英語力に苦戦しながら、頑張っていたある日の夕方のことです。
アメリカ人でしょうか。日本のスターバックスカードをギフトで欲しいとのことでした。しかし、皆さんもよくご存知のように、スターバックスカードは初回の発行時に日本円で1,000円入金する必要があり、スターバックスカード単体を0円で発行することはできません。
その人はちょっと前にフラペチーノを2つ注文していたので、まずスターバックスカードを入金して発行し、そこから先程のフラペチーノの分を差し引いて0円にした状態でそれをギフトカードにすれば、実質0円発行と同じように1回のスキャンでギフト対応が可能になります。(難しくてすみません・・・。)
ただ、それを管理人は上手に伝えることができませんでした。
このカードは0円になるから、さっきのをキャンセルしてこれをギフトカードにすれば良い、と英語で上手に表現することができなかったのです。
頑張ってみたのですが、そのアメリカ人の方は管理人が言っていることが全然分からなかったらしく、こりゃだめだと思い、『OK。もういいよ』といって残念そうに立ち去ったのです。
この出来事は私にとって非常にショックでした。英語が喋れないために、期待に応えられなかった自分が情けなかったのです。その日はどうやって伝えればよかったのだろうかとずっと悩んでいました。
それくらい、悔しかったのです。
もちろん、ここは日本なのだから、英語対応ができなくて何が悪いという気持ちもあったのは事実です。しかし、そこはカフェとは言え、あくまでも外資系に勤めているという管理人のプライドが許しませんでした。
アディとの出逢い
そんなこんなで、なかなか英語学習に対するモチベーションが上がらない中で出逢った1人の男性がいました。
名前をアディといいます。彼はボーイングという会社から出張で奥様を連れて日本に来ていました。
2週間くらいの滞在でしたでしょうか。毎日のように私の店舗に来て、ドリンクを買っていってくれました。アディは非常に優しいおじさんで、ドリンクのオススメをしたりすると、とても喜んでくれました。管理人の稚拙な英語力にも関わらず、合わせてくれて非常に嬉しかったのを覚えています。
何回もお店に来てくれたため、お互いに顔を覚え、ちょっとした会話をするようになりました。そこで知ったのは、アディはシアトル出身で、まさにスタバの1号店の近くなのだそうです。だからスタバ好きなのかと納得がいきつつ、毎回の会話を楽しんでいました。
また、奥さんの方も、最初は結構ツンツンしていたのですが、次第に『ここはココナッツミルクは使っているの?』とか、会話の中に入ってきてくれるようになりました笑
おくさんツンデレやんけ!
アディの日本滞在の最終日には、短い間でしたが、利用してくれたことに対するお礼を言いました。
すると、アディの方も『会えてよかった。本当にありがとう。』と言ってくれたのです。それはそれは丁寧な表現でした。100%内容はわからなかったものの、感謝をされていることを確信できたのです。
アディにはこの先の人生で、もう2度と会うことはないでしょう。連絡先も知りません。
しかし、アディとの出逢いは、英語を使ってコミュニケーションを取る楽しさや自分の言いたいことが伝わった時の喜びを教えてくれたのです。
この出来事をきっかけとして、『もっと英語が話せれば会話ができる』『こつこつ英語学習をしていこう』と心に決めたのです。
【元スタバ店員は感動した】スタバは英語学習に関する意識を変えてくれた
このように、スタバで働いていると、何かと英語に触れる機会というのは必然的に多くなります。
私は今でも、『スタバで働いていなかったら、一生英語の勉強なんてしなかっただろうな』と思います。学生時代からの苦手で嫌いなイメージのまま、ずっと大人になっても英語から目を背けて生きていったと思うのです。
しかし、スタバで色々な海外からのお客さんと関わることで、また、社内のコーヒー情報なども原文で閲覧したりといった経験を重ねるうちに、いつしか英語に対する苦手意識が少しずつ減っていきました。
私の英語学習に関する意識を変えてくれたスターバックスには、今でも感謝しています。
仮にもし、いつかアディにもう一度会えることがあったら、その時は、『こんなにできるようになったよ』って教えてあげたいです。
なかなか英語力を上げるのは簡単ではありませんが、それでも、一歩ずつ前進していこうと思います。
いつか来るかもしれない、その日のために。